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第2話-10
「んぅ、んっ♡もっと♡お、ぐ…奥っ」
「あぁ。分かっている、そんなに焦るな」
一定のリズムでピストンをしてやると、それに合わせて甘く啼く。
激しく、時に優しく…緩急を付けて腰を動かしてやると気持ちが良いのか、ビクビクと体を震わせる。
自分がやったことにより、反応する相手がとても愛おしく感じたことで隷属関係が出来上がった。
「ぁあっ、きもち、イイっ♡もっとぉ!それ…そ、れ…好きぃぃっ♡」
「これか?お前、奥突かれるより入口近くで焦らされた方が良いのか?」
「ひぁっ…す、きっ…らめぇっ…イく♡イくっ…!」
「好きとダメ、どっちがイイんだ?困った奴だ」
ズン、と抉るように奥深くを貫いてやると、今までで一番感じているのか、体を反らしながら果てる。
それから、どれくらい時間が経ったのかは分からないが媚薬の効果が切れるまで、奏は袮音を抱いた。
相手が未成年で、妊娠させるのは人間界では良くないと聞いているせいか、中出ししては掻き出し小さい体の中に欲望を吐き出し続けた。
対して、袮音は何度もドライでイき、声が枯れるほど喘いで性奴隷を解放した様子で全てを受け入れていた。
後半は、意識がトんで何も覚えてはいないだろう…
奏が耳元で囁いた言葉さえ――――――
『 。 、 』
陽が傾く頃、漸く目を覚ます袮音。
あれから、意識を失い気付くと奏が乗って来た車の中に居た。
「…」
急に発情期が起こり、陽濔が助けを求めにガゼボから出て行ったのも、奏に何度も抱かれた記憶は覚えている。
ただ、それ以降はどうだったのか、誰がどうなったのか自分がどうなったのかさえ、ほぼ覚えていない。
「やっと起きたか。体の調子はどうだ?」
「…発情期はだいぶ落ち着きました。ただ、下半身に違和感があって…」
「それは仕方無い。お前は、ちゃんと発情期が来たから少しは体が大人になったんじゃないのか?」
そんな言い方をされて、袮音は恥ずかしくて下を向くと、可愛らしい仕草を隣で見た奏は、そっと肩を抱く。
「帰ったらすぐ夕食にしよう。食べれるか?」
「はい…///」
優しさで胸がいっぱいになる袮音は、そのまま体を暫く預け、温もりを全身で感じた。
まるで夢でも見ているような感覚に、ずっとこのままで居て欲しいと願う気持ちが溢れる。
伊織が車を走らせ10分もしない内に、自宅へと着く。
門が自動で開き、車ごと中へ。
学校から自宅まで、歩くと多少の時間は掛かるのに車ではあっという間。
駐車スペースに止め、伊織が先に車外へ出て後部座席のドアを開けた。
「お疲れ様でした。すぐ、夕食の支度をさせますので部屋でゆっくりしていて下さい」
温もりにあまり触れて育ってきていない袮音は、その温かさに縋りたい気分だった。
あぁ…この空間がずっと続けばいいのに――――
第2話 了。
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