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一人じゃ見られない景色 12

* 悠貴さんの口唇が、何度も首筋にキスを繰り返す。 熱くて柔らかい口唇が、徐々に胸へと落ちていく。 気がつくと悠貴さんはボクの着ていたTシャツを捲(まく)り上げている。 そして、小さく尖ったものを舌でつついて、口に含んだ。 「あっ・・・ちょっ・・・待って、悠貴さぁ・・ぁん・・・」 もう片方を指先で軽く摘(つま)まれる。 「はぁん・・・待ってぇ・・・んんっ!」 弱いとこをを刺激される。快感が少しずつ、体を蝕(むしば)んでいく。 ボクの体が少しずつ熱くなっていくのを確認すると、悠貴さんはボクのクロップドパンツをあっさりと脱がしてしまった。 一緒に下着も持って行かれて、ボクは捲られたTシャツと白い靴下だけという、情けない格好になってしまった。 「やだ・・・待って・・・」 胸や首筋にキスを繰り返す悠貴さんの胸を、少し押し返しながら言うと、悠貴さんはそのボクの手を掴(つか)む。 「無理・・・止まんない」 悠貴さんの舌がボクの指を軽く食(は)むように咥(くわ)える。 舌が指先をなぞって、人差し指と中指の間を滑り落ちる。 「ひゃあんっ!・・・やっ・・・」 ぞくぞくする。 腰から何かが突き上げて、背中を辿(たど)って上ってくる。 お腹の底のほうから熱くなってきて、熱が血液に乗って全身へ広がっていく。 悠貴さんの指が、ボクの腰から脇腹を擦る。 「ふあ・・・っ!」 それだけなのに、甘い痺(しび)れが脳を駆け巡った。腰が痙攣(けいれん)したようにビクビクと動く。 悠貴さんが嬉しそうに微笑むと、するっ・・・と指を下に落とし、ボクの小さな穴に這わせた。 「はあっ・・・悠貴さ・・・まだ待っ!」 何度も弄(いじ)られているのに、まだこの感覚に慣れなくて、ボクは悠貴さんの首に思いっきりしがみついた。 「大丈夫・・・ゆっくりするから」 「あうんっ・・うん・・・」 耳元に響く悠貴さんの低くて艶(つや)のある声に、まだ全身が痺(しび)れる感じがした。 悠貴さんは一旦ボクを離すと、テントの隅に置いてある荷物から、何かを探し出してきた。それを持って戻ってくると、悠貴さんは蓋(ふた)を開けて手のひらに液体を落とす。 最近ボクの体を気遣って使うようになった、アナル専用のローションだ。 悠貴さんはたっぷりと手に取ると、それをボクの勃起している小さいものと、後ろのそこに塗(ぬ)ってくれた。 「ひゃあん・・・冷たい・・・」 「我慢して。すぐに熱くなるから」 「う・・・」 それがどういう意味なのかわかって、ボクは恥ずかしくなって瞳をきつく瞑(つむ)った。 悠貴さんは急にボクの足を担(かつ)ぎあげると、広くて逞(たくま)しい肩に乗せて、体を前に進めた。 そして、ボクの小さいのを大きな掌(てのひら)で包むと、ゆっくりと上下に扱(しご)きだす。 同時にもう片方の手は下に行き、硬く閉じたままの穴の入り口をゆっくりと擦(こす)り、一本だけ指を入れてくる。 「ああん悠貴さ・・・ちょっと待って・・・やあっあああ」 「だから待たないって」

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