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一人じゃ見られない景色 13
長く骨張った指が、ボクの中を優しくゆっくりと擦る。
同じように性器のほうも扱(しご)かれて、同じリズムで与えられる快感が、少しずつ理性を蝕(むしば)んでいく。
ローションのおかげで痛みもなく、悠貴さんの長い指が奥まで潜り込む。
ぐちゃぐちゃと濡れた音を立てて、小さなところが少しずつほぐされていく。
少しずつ熱が上がっていく。呼吸も上がってきて、頭の中心がぼーっとしてくる。
指が二本に増やされた。
「あふぅん・・・っゆう・・・きさぁん・・!」
指が中を蹂躙(じゅうりん)していく。そして指が軽く擦れた箇所が、異常なくらいの快感を生んで、全身がビクンッと仰(の)け反(ぞ)った。
目の前を星が飛んで、脳みそがふわふわと浮遊して、体が一気に熱くなる。
「ここ気持ちいい?」
悠貴さんが少し意地悪な笑みを浮かべて、さっきのところをまた指で擦る。
「やあああん・・・!気持ち・・・いいから・・・やだぁ!」
「くすくす・・・前立腺のところだよ。そんなに気持ちいいんだ」
そう言いながら、微笑(わら)いながら、悠貴さんはぐちゅぐちゅと中を掻(か)き回して、何度もそこを擦りあげる。
「待って、やだっ・・・ダメぇ・・・いっちゃ・・・!」
心臓の鼓動がどんどん早くなって、体じゅうから汗がにじみ出てくる。ボクは必死になって悠貴さんの首にしがみついて、襲ってくる快感に堪(た)えていた。
「薫、我慢しなくていいから・・・」
悠貴さんの甘い、低い声が耳元で囁く。
それ反則。
全身に悠貴さんの声が駆け巡って、甘い痺(しび)れが浸透して、一気に凝縮(ぎょうしゅく)して頭の中で弾ける感覚がした。
「ああっっ・・・・ふぅぁぁぁあああっっっっ!!」
足が、腰が、ガクガクと痙攣しているみたいに震えて、瞳からは大粒の涙が止めどなく流れていく。
頭の中がめちゃくちゃで、何も考えられない。
悠貴さんは、ボクがイクのを見て嬉しそうに微笑むと、ボクの内部(なか)から指を引き抜いて、足を持ち上げると充分広げられた小さな穴に悠貴さんの大きいのが挿入(はい)りこんできた。
「ああっんん・・・ゆうきさぁんっ・・・ああっああっ!!」
「薫、可愛い。好きだよ。薫、薫」
悠貴さんがいっぱい名前を呼んでくれる。腰が押し進められて、奥へ奥へと侵入してくる。
悠貴さんのあんな大きいのが、ボクの中に入ってしまうのが今でも信じられないのに、悠貴さんは根元まで入れると、少し意地悪な笑みを浮かべた。
ぞくぞくする。
この後何をされるのかわかるから。
きっと酷く犯されるから。それが堪らなく好きで。
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