81 / 96
え、嫌ですけども⑩
瞳を閉じると同時に良い子って言うみたいに頭を撫でられ、優しいキスを顔中に落とされる。
さっきの齧り付くようなキスと違って戯れるように落とされ続けるそのキスに、なんだか擽ったい気持ちになっちゃった僕は思わず瞳を閉じたままへにゃって笑っちゃった。
そしたら何故か頭を撫でてくれていた手が一瞬ピクって止まって。
あれ、どうしたんだろ?って思った瞬間にそっと唇が重なってそのまま下唇がカプリと食まれた。
そのままちゅるりと下唇を吸われて。
つられて開いた口ににゅるって舌が入り込んできた。
「ん・・・っ、ふぁ」
いつもみたいに絡められる舌に一生懸命舌を伸ばして応えようとしてるんだけど、やっぱり息は苦しくなっちゃうし舌の動きも上手に出来ない。
いつか慣れる日が来るのかな?
・・・・・・正直来る気がしないんだけども。
なんてちょこっと意識を逸らしていると、舌をジュルって吸われて。
ゆるゆるとした快感から急に与えられたその突然の刺激にビクリと体が震える。
そのまま口内を余す所なく舐られて。
ジワジワと募る快感に、もっともっと欲しいってなっちゃった僕は、ぽやぽやになった思考のまま無意識に蓮先輩の首に腕を回してギュッてしがみついちゃってた。
そしたら僕の後頭部を固定してくれていた蓮先輩の手がゆっくりと耳へ移動してきて。
焦らすようにゆっくりと耳の縁を人差し指で撫で下ろされ、耳朶を柔く親指と人差し指で撫で擦られ。
そのまま首筋を触るか触らないかくらいの緩さでツツ・・・っと撫でられる。
耳にキスされた時とはまた違うぞわぞわとした心地が絶え間なく襲ってきて、何故だか腰の辺りがジン・・・と熱を持った気がした。
「あ・・・、ん、ふぁ・・・ぁっ!れ、しぇんぱ・・・っ!みみ、まってぇ・・・っ!」
このまま耳を触られ続けたら既に柔く勃ち上がり始めてしまっているあらぬ所がもっと熱を持ってしまいそうで。
蓮先輩にとってはただのペットとの戯れなのに、こんなのに気付かれちゃったら蓮先輩に嫌われちゃうんじゃないかって慌てて蓮先輩に止めてもらおうとしたんだけど。
「んー・・・?結翔、可愛いな・・・。気持ちいいの?」
少しだけ離した唇を、繋がっていた銀糸を断ち切るように舌でペロリと舐めた蓮先輩は蕩けそうな程甘い声でそう言って。
その甘い声に似つかわない程の熱を湛えたギラギラした瞳に気圧されて、止めてもらおうと思っていた筈なのに思わず素直にコクコクと頷いてしまった。
「あー・・・やべぇ」
「え・・・?ひゃあ!」
何がやばいんだろうって回らない頭で考えようとしてたのに、突然耳にぺチャリと舌が這わされてビクンと身体が震えた。
「や・・・っ!んぅ・・・っあぁ!ま・・・、まってぇっ!ひぅぅ・・・っ!」
「ん〜・・・?だぁめ」
耳の縁を舌で撫でられ、カプリと食まれ。
グチュりと舌先が耳の穴に入ってきては抜かれ、脳に直接グチュグチュとえっちな音が響いているような錯覚を起こしてしまう。
蓮先輩に縋りつきながらイヤイヤって、待ってって一生懸命言ってるのに、耳元で吐息混じりに掠れた声でダメだって言われて。
その声にすら感じてしまって甘い吐息を漏らしてしまう。
そんな僕を何故か嬉しそうに見ている蓮先輩は、耳をぐちゅぐちゅするのを止めて今度は首筋を舐め始めて。
鎖骨の辺りに顔を埋めた蓮先輩の頭を思わず抱えるようにして必死で襲い掛かるゾワゾワに耐えていると、チクリと小さな痛みを感じた。
でも蓮先輩に触られて舐められた僕の身体は少しの刺激でも気持ちよくなってしまうようになっちゃったみたい。
だって痛いはずのその小さな刺激すらも気持ちがよくて。
それから場所を変えて何度か落とされた小さな痛みにもビクビクと感じてしまった。
もう何がなんだかよく分からないけど気持ちいいよぅ・・・。
蓮先輩に与えられる快感に翻弄されながら、もう完全に勃ち上がってしまっている自身を隠すようにスリっと膝を擦り合わせた。
─────────
こんにちは、抹茶もちですm(__)m
更新が開いてしまって申し訳ありませんでした。
仕事やプライベートに追われて纏まった創作時間が取れず、空き時間に少しずつ書いていたのですがなかなかうまく纏まらず・・・。
書いては消して、書いては消して、としてしまっていたので、続きを待っていて下さる旨のコメントやTwitterでのメッセージにとても励まされ、なんとか更新に漕ぎ着けられました。
本当にありがとうございます(´;ω;`)!
ストックが切れてしまっているのでまた不定期な更新になってしまうかもしれませんが、なるべく更新頻度を上げられるように頑張りますので見捨てずに読んでいただければ嬉しいです・・・!
ともだちにシェアしよう!