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 コクリと頷き、ライターを受け取る。そのまま車のトランクへと近付き、積み上げられた薪をいくつか手にし、種火を作るための紙と一緒に持っていく。  とりあえずどうにかなるだろうといった様子で薪を積み上げていき、少し盛り上がった山のようなものを作る。  カチッとライターの火を点け、紙を燃やしていく。隙間から中央に押し込んでいき、その様子を見守る。徐々に薪へと火が移っていき、しばらくすると安定して燃えていった。  青年の様子を見守りながら、男はボトルの水、カップ麺、マグカップ、インスタントコーヒーを椅子に並べる。  ボトルの水を三本手にとり、その中身を鍋へと入れていく。 「おっ、上手いもんだな」  手に持っていた鍋を薪の上に置き、ゆっくりと温めていく。  空になったボトルをトランクの中に放り込み、車を閉める。再び火の近くへ戻ると、地面にしゃがみ込んだまま火をじっと眺める青年に話し掛ける。 「椅子に座ってどうぞ」 「……あぁ。ライター……」  何も置かれていない方の椅子へと座り、男にライターを返すと再び火を眺める。  男は椅子に乗せたものを全て手に持ち、ようやく自らも座る。

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