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イジワルな恋心 7

「単なる噂だろ?まだ付き合ってるって決まったわけじゃねーじゃんか!」 「なにムキになってんだよ、おまえも桜子ちゃん狙い?可愛いもん…」 メロンパンは不味くなるし、なんかすげーイラついて、 「違げーよ!!」 自分でもびっくりするくらいデカい声で否定してた。 「なんだよ大声出して、へんなの~」 モヤモヤしたりイライラしたり…なんなんだよ。 そんなはっきりしねー気持ちを捨てるかのように、食べ終わったメロンパンの袋を丸めてゴミ箱へ押し込んだ。 こんな風に全部丸めてゴミ箱に捨てたいぜ……めんどくせー * 火のないとこに…なんだっけ? そんなことわざ通り、噂は瞬く間に広まって、今学校で一番トップニュースって言ったら、橘と黒瀬先輩のことだ。 朝も一緒に登校してたとか、帰りは校門で待ち合わせて一緒に帰るとか、屋上でキスしてたとか、芸能人かよってくらいその話題ばっかり。 確かに、生徒会長と副会長でしかも美男美女ときたら目立つに決まってる。 そして、噂が立ってから初めての生徒会役員会議。 気にしてないはずなのに、今日のメロンパンも美味しくなかった。 はー…… なんでため息なんだ。 またモヤモヤしてきやがったぜ。 「…失礼しまーす」 とりあえず無になろう…なんも考えなきゃモヤモヤしねーんだ。 なのによ、無になろうってさっき決めたのに、 「……………あ…」 室内に居たのは橘1人。 なんだか…久しぶりに会った橘を見た瞬間、心臓がドキッとした なんだよ、なんで1人で居るんだよ。

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