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イジワルな恋心 9

「気晴らしだ」 「えっ……?」 「女に飽きてたとこでおまえを見付けた…それだけだ」 恐ろしく冷たい眼差しで俺にそう言い放った。 そして、 「…………んん…ッ」 無理やり唇を押し付けられ、舌をねじ込み息も吐けないくらいのキスをされる。 息苦しくて橘の肩をドンドンと叩いたら唇はすぐに離れ、ソファーに突き飛ばされた。 「………はぁ…はぁ…いきなりなにすんだよ!」 「あまりにも泣きそうな顔してっからしてやったんだよ…けど、これが最後だ。やっぱり女の方が気持ちいいからなぁ。」 見下ろし、下された言葉にわけも解らずひどく胸が苦しくなる。 何も言えずにいる俺を置き去り、席に戻ろうとした時、黒瀬先輩が部屋に入ってきた。 「あ、相原くんもう来てたんだ…………橘くんも…」 すげー気まずい。 今の話聞かれてなかったよな…… 1人おどおどしてたら、ほっしーと望月も来て、すぐに会議が始まってしまった。 *

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