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イジワルな恋心 11

* 駅まで一緒に帰ろうってことになって、2人並んで歩きだす。 「さっきはありがとな。」 「いや、全然。」 望月も本気じゃないにしても、橘と黒瀬先輩の事もあってめんどくせー事は勘弁だったからありがたかった。 駅までの道のり他愛もない話をして、俺たちは大分前より打ち解けてきた気がする。 「なぁ、ほっしーって……橘と友達なんだろ?」 「……うん。」 「アイツって昔からあんな俺様なの?」 「………好き嫌いはハッキリしてるから、そう見えるんですかね…」 「…………そっか。」 好き嫌い………か。 「でも、根は優しい人なんです。だから……」 ほっしーが話てる途中で俺の携帯が鳴って話は中断されてしまった。 ちょうど駅に着いたこともあり、ほっしーとはそのまま別れちまったから結局ほっしーが何を言おうとしてたのか分からず仕舞いになってしまった。 優しい人ねぇ…… ……優人………か。 ブンブンと頭を振って考えを取り払う。 アイツなんて…こっちから願い下げだっ。 早く忘れよう……… 電車の窓に映る街並みをぼんやり眺め、俺は言葉を溢した⋯⋯────

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