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第3章 春雷 1

───⋯ゴロゴロッ ──⋯ゴロゴロッ うわー雷鳴ってきやがった、マジ帰りやべーな。 別棟の廊下もいつもより薄暗く、俺の足音だけが響いてる。 そして、生徒会室の前に着きドアに手を伸ばそうとしたら… 少しだけドアが開いてて…… あれ、もう誰か来てるってことか? ドアを開けて中に入ろうとしたら、中から人の声が聞こえてきた。 「………で、どうなのよ?」 「………そうだな、……」 橘と黒瀬先輩……? そーと、ドアの隙間から覗くと橘と黒瀬先輩が立ったまま向かい合って何やら話してるのが見えて、俺は悪いと思いつつその場で聞き続けてしまった。 「……じゃあ………してよ」 時々鳴る雷と声が小さいのとで会話は所々しか聞こえない。 そして、また空が一瞬ピカッと光って一際大きい雷がゴロゴロッ!と鳴ったと同時くらいに、 目の前の光景に俺は激しく動揺した。 黒瀬先輩が何かを呟き、橘を見上げると……橘が黒瀬先輩を抱き寄せ、 ────キスをした

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