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春雷 6

────次の日、 案の定、酷い高熱でダウン。 「濡れた制服のまま寝たのが悪いんだよ」 「うるせー湊は下行ってろって、風邪うつるぞ。」 「昨日の納豆巻き取っておいたのに、これじゃ食べられないね。」 食欲なんてねーし、どんなに納豆巻きが大好物でも無理だ。 「納豆巻きは湊が食っていいから少し寝かせてくれ」 「わかったよ、何かあったら呼んでね」 我ながら弟のくせに世話好きなのはかーちゃん譲りだな。 それから三日間熱が下がらず、学校はあの日以来行ってない。 向井から“大丈夫か?”ってメールが来る度“ダメだ、死ぬ”って返していたら、とうとううちに見舞いに来た。 「おい、大丈夫かよ?」 「……だから、ダメ…だって……ゲホッゲホッ…返事してたろ…?」 「相原が風邪でこんな長引くの珍しいよな。風邪だって滅多にひかねーのに。」 「……俺は、不死身…じゃねーんだ…よ。」 「あ、そう言えば、C組の星川くん?だっけ?メガネの…」 「……ほっしーが…どうかした?」 「なんか、相原に会いに来たんだけど風邪でダウンして学校休んでるって言ったら、見舞いに行きたいからうち教えてくれって言われてさ……」 そんなに急ぎの用でもあったのか? 「……で?」 「で、何か生徒会絡みで急用なのかと思って教えた…ダメだった?!」 「……いや、別にいいよ。でも、ほっしーが……なんで。」 「俺にもかわんねーけど、……じゃあ、俺はそろそろ帰るよ。」 「あぁ、……ありがとな。」 そして向井が帰り……その次の日、本当にほっしーがうちに見舞いに来た。

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