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春雷 7
*
「これ、つまらないものだけど……」
相変わらず熱っぽくて、ベットに横たわったままの俺に、何かがごっそり入ったレジ袋を差し出してきた。
「あ、ありがと……悪いな気遣わせて…ゲホッゲホッ…あ、アイスじゃん!」
起き上がって袋の中を覗くとガリガリ君が大量に入ってて、その他に何故か氷の大袋が一緒に入ってた。
「色んな味があったから全部買ってきてみたんだけど……」
「よく、俺がアイス好きなのわかったな…しかもガリガリ君!」
アイスはチョコミントが一番だけど、ガリガリ君も大好きだ。しかも定番のソーダ味がダントツ。
「言われ…いや……たまたまだよ。」
アイスに一気にテンションが上がって、ほっしーが何かごにょごにょ言ってたのも気付くわけもなく、
「あった!ソーダ味!!」
大好きなソーダ味に食らい付いていた。
「…なぁ、この氷はなに?」
「これはアイスが溶けないためと、水枕とかに使えるかな……と」
「さすがほっしー、合理的だなっ!……じゃあほっしーも一緒に食おうぜ…ゲホッゴホッ」
「大丈夫かい?食べたら寝てた方がいいよ。」
「でも、ガリガリ君で少し……元気出た…かも。……はい、レモンスカッシュ味食べろよ。」
「これは相原くんに……」
「…いいんだよ、…一緒に食った方…が美味いし楽しいだろ?」
「……ありがとう」
一緒にアイスを食いながら世間話をしたり、くだらない話をして久しぶりに笑った。
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