「……橘、おまえの抱えてるもん教えてくれよ。俺が関係してるなら尚更知る権利あるだろ？」 なるべく穏やかに、言い聞かせるように問いただしてみる。 なんとなくだけど、多分こいつは抱え込むタイプだ。 プライドが邪魔して自分の事を他人に相談出来ないような不器用なやつなんだと思うんだ。 今まではきっと、幼なじみのほっしーが話聞いたりしてたんだろうけどな…… 「俺も、ほっしーまでにはほど遠いけど……もっとおまえのこと知りたい。」 「…………渚」 「……だから、これからは何でも話せよ？」 「……………おまえ、」 なんか、いつもは俺様でエロエロなくせに今の橘はすげー小さく感じるっつーか、どうにかしてやりてーって素直に思った。 抱きしめられてる腕にそっと手を置くと、橘がぽつりと何か呟いた。 「………え？」 よく聞こえなくて聞き返すと、さっきよりは少し大きな…でもいつもよりは小さな声でまた呟いた 「……………１つ確認していいか？」 「う、うん……」 「その前に……ほんのちょっとだけこっち向いてくれ」 「……な、に？」 ゆっくりと振り返ると、すげー真剣な顔で俺を見つめたまま、 「………渚、何があってもオレの傍に居てくれるか？」