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想いの証 19
*
そして夕方、予定通りうちに帰ることに……
「じゃあ、また明日…学校で。」
「ホントに送らなくていいのか?」
俺はいつから女になったんだ……つーかマンション学校の目の前だし!
「ふつーに学校から帰るみてーに帰れるし!」
「いや、誰かに連れていかれるかもしれねーじゃん。」
どんだけ過保護なんだよ……
「あのねぇ…俺も一応男なんで大丈夫だって!」
橘が心配する理由は単なる過保護ではなく黒瀬先輩の一件が絡んでるからだってこと俺はすっかり忘れてて、
「……渚。あのこと忘れるなよ。」
「あのこと?」
「どんなことがあってもオレの傍にいるって……」
言ったけど、言ったけれども…
「わかってるよ。俺は居なくなんねーから安心しろって。」
じゃあなってドアに手をかけたとこで後ろから抱きしめられた。
「なっ、……どーしたんだよッ……んッ」
首筋に唇を寄せ何度もキスをして、最後に耳の付け根あたりに強く吸い付いて跡を残された。
「……ッんん、ちょっ!」
「念のため、オレのモノってしるし。」
ちょうど見える位置に付けやがって!
「てめー!!」
俺が文句を言おうと振り返ったら、愛おしいそうな顔で、
「……じゃあなっ。」
なんて言うからなんかちょっと面食らってしまった。
…ドアが閉まる音がやけに響いて、なんだか夢から覚めたような、一気に現実に引き戻されたような感覚がした。
昨日のことは……夢なんかじゃない。
あいつが俺を好きだと言ってくれた気持ちを心に閉まって、明日あの人のとこに行こう……
そして、全てを聞き出してやる。
外に出て見上げた空はすっかり夕方で、深いオレンジ色をしていた────
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