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真実の鍵 2

ほっしーの教室に行くと、奥の窓側の席に座るほっしーが見えた。 とりあえず中に入ると、すぐにほっしーは俺に気付きビックリした表情で席を立つ。 「相原くん!!風邪大丈夫なの?!」 「あ、うん。あのさ、橘は?」 「ゆうちゃん?…まだ来てないよ?」 て、ことはほっしーはまだ俺と橘のこと知らねーってことか。 「ちょっと廊下で話したいことあるんだけど……」 少し不安がりながらも言う通り一緒に外に出てくれる。 そして人がなるべく居ないところまで連れていき、あの日ほっしーが帰った後のことを話した。 「……と、言うわけで、ほっしーのお陰なんだよ。だからお礼言いたくて。……ありがと。」 「そっか……よかった。ゆうちゃんは相原くんのことずっと気にしてたから。」 「まぁ、なんて言うか……あいつの本音も聞けたし、俺も勘違いしたままにならなくてよかったっつーか。」 「うん、なんかあの時の相原くんと表情が全然違うし、恋っていいよね。」 ほっしーが急に変なこと言い出すからぽかーんてしちまったじゃねーか。 「なんか相原くん、……色っぽくなった…よ?」 「えっ!?」 ほっしー…どうしちまったんだよ! そしてそんな時ほどタイミング良く……じゃねータイミング悪く!アイツに聞かれてしまったんだ。

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