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真実の鍵 18

「そ、そ…うなんですか?何も聞いてないですけど…」 つーか、協力するってなんだよ?! そんなこと一言も言ってなかったし。 「まぁ、いいけどね。でもどうして彼女作らないの?他に好きな人いるわけじゃないでしょ?」 なんなんだよ、誘導尋問か? なんて言ったらいいんだよ。 「好きな人は……います。だからお友達とは付き合えません…」 とりあえず正直に言ったみたけど。 「そうなんだ。誰?同じ学年?」 なんだ、このグイグイくる感じ。 「あの、なんでそこまで先輩に言わなきゃいけないんですか?」 「優人の大事な友達だから。相原くんにも私達みたいになって欲しいから。」 私達、みたい? 何が言いたいんだ。 「私、優人が入学した時からずっと優人だけが好きだったの。だから今すごく幸せなんだ。だから……」 「別にっ!!……別に、俺には関係ないですからっ!」 そんな話聞きたくない。 これ以上そんな惚気話なんか聞きたくなかった。 だから、無意識に怒鳴ってしまった。 「すいません……、怒鳴ったりして。先輩が橘のことをどれだけ好きかわかりました。」 「じゃあ……」 「え?!」 「じゃあ、邪魔しないで………」

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