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真実の鍵 24
沈黙を破ったのは意外なものだった。
俺のズボンのポケットから鳴り響く着信音。
「なんで……」
いつもと違う着信音に一気に意識がそっちに持っていかれる。
「どうしたの?」
「い、い…え」
「……出ていいわよ。」
そして画面に映し出されていたのは、
───⋯橘 優人
なんでだっ?!
俺は登録した覚えなんてねーぞ?!
画面を見て固まってる俺に、先輩はそれが誰からの着信なのか察してしまったのか俺の携帯を取り上げようとした。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「優人なんでしょ?出ないなら私が出るわっ!」
「出ます、出ますから止めてくださいっ!」
正直、今は声聞きたくない。
だって、声なんか聞いたら……
気持ちが揺らぎそうだったから。
でも、震える指先で通話ボタンを押してしまった。
「………はい。」
『……渚?!おまえ今何処に居るんだよ!?』
「な、なんで?つーか、なんで勝手に人の携帯に登録してんだよ。」
『心配だからに、決まってんだろっ!』
やめてくれ
『渚?今、まだ学校?』
「え………」
来ないで、今は……マジ、ヤバい。
ほんとマジで来ないで。
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