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真実の鍵 35

せっかくちょっといいムードだったのに…… 「おい……いつまで人のケツ触ってんだ。おまえはどうしてすぐにそっち方面に事を持ってこうとするんだよ。」 黒瀬先輩が去ってすぐ、腰に回ってた手は俺のケツを厭らしく撫でてきて、 「邪魔者はいなくなったんだから別にいいじゃん。」 「邪魔者って……」 2人きりになった途端にこれだ。 やっぱこんな変態キライだ……好きって思ったの撤回! 「ケツなんか触ってる場合じゃねーだろっ!先輩、あの動画バラすんじゃねーの?………まずいだろ!」 「だから、オレは別にいいんだよ。むしろ都合がいい。」 「はぁ?」 「渚が、このモテモテイケメン生徒会長のオレの恋人って学校中に知れ渡れば渚に近寄る悪い虫もいなくなる。それに黒瀬みたいにオレに言い寄ってくる女もいなくなる。いいこと尽くしじゃねーか。」 こいつ………やっぱ生徒会長クビでいいや。 モテモテイケメンて自分で言うなよ、どんだけだよ。 「あーえっと、今のは聞かなかったことにしてやる。つーか、素朴な疑問だけど橘ってやっぱりモテんの?告白とか年中されてんの?」 「なに、ヤキモチ?」 「いやいやいや、素朴な疑問って言ってんじゃん!」 「ふーん。告白はだいたい週一くらいかなぁ…。まぁ、ほどほど好みだったら寝るけど、だいたいは断る。」 寝るっ…………て… こいつホントに高校生かよ……同じ男としてありえない次元だ。 つーか、そいいうのをモテモテっつーんだろ。 「……………なんかムカつく。」

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