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真実の鍵 36

「そう妬くなよ。安心しろ、渚に出逢う前の話だ。渚に出逢ってからは全部断ってたし、遊んでもない。」 いや、そういう意味でムカついてるんじゃなくて…… あ、あれ?女遊び激しいって噂は?! 「俺、向井から生徒会長は女遊び激しいって聞いたぞ?」 「あぁ、あれさ…オレにフラれたバカ女どもが腹いせなのかデマ流すんだよ。だから告白される度にデマ流されるから、オレすげー遊び人ってことになってるんだ。」 「すっげー……な。女ってこえぇ……」 「だから、黒瀬もあんな動画持ってなかったら断り続けてたのに予定が狂った。」 話が脱線しちまってたけど、そうだよ、動画! 「そーだよ!動画!」 「ったく…………黒瀬は多分バラしたりしねーよ。あいつプライド高いからバラしたらフラれたのもバレる。」 ………ん? よくわからん。 「おバカな渚には難しい?オレと黒瀬が付き合ってるのは学校中が知ってる。オレと渚のことがバレれば必然的にフラれたことになんじゃん。」 「なるほど!」 こいつそこまで計算済み……? ……て、ことは。 「おまっ……もしかして、全部分かってて…」 全部分かっててだったらこいつすごすぎる。 でも俺があの場で二人のキスを止めなかったらどうする気だったんだ。 「さぁな、でも……」 「でも?」 そんな疑問を抱いた俺を真顔で覗き込む橘は、でも……と口にすると、そのまま俺の顎を人差し指と親指で掴み上に向けさせ唇が触れそうになるくらいの至近距離から、 「オレは99%おまえの心が分かる。」 そんなよくわかんねーことを言われ、想いを知らしめるかのようにそのまま口を塞がれた────

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