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愛しくて、優しい……人 6

「俺はっ、俺は、後悔してねーよ。なんつーか、出逢いはいきなりだったけど、たぶん…初めてキスされた時から俺はおまえを気になってたんだと思う。」 気付いたら気になってて、いつの間にか頭の中は橘でいっぱいだったここ数日。 「……だから、そんな不安になるなよ。俺の顔を見て不安が消えるなら毎日でも見せに行ってやる、ありがたく思えよ。」 素直になれない俺の精一杯。 「……………渚」 「……す、すげー好きだから、安心しろ。」 肩に額を押し付け、俺はそっと呟いた。 「嬉しいよ。こんなに“好き”って言われるのが嬉しいものとは思わなかった。渚にとっては突然の出逢いだったかもしれねーけど、オレはずっと前から渚のことが好きだったんだ。」 え? ずっと前から、好きだっ……たと? 「はっ…初耳なんだけどっ!!」 「今初めて言ったんだから当たり前だろ。」 「じゃあ、えっと……一時の気の迷いとかじゃねーってこと?」 「当たり前だろ。こう見えて渚に一年以上片想いしてたんだよ。」 マジかよ…………

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