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愛しくて、優しい……人 11
「………ち、ちきしょー……ッ…」
ダメだ、
涙が止まらない。
「渚、泣くなって。そんな嬉しかった?」
「う……ッ……ん……」
嬉しいっていうか、正直わからない。
まだ心臓はドキドキすげーし、もう恥ずかしくて全身熱いし、
それに無意識に流れる涙。
嬉しいのになんで涙が止まらないんだよ。
「おまえよ、ずりーよ。全然大したことなくねーしッ」
「いや、大したことなのかは本人にしかかわんねーじゃん。オレはそうは思ってなかったけど。」
バカだ。
あんなこと言われてイヤなやつなんていねーのに。
しかも、大好きな人ならなおさらだろ。
「ばっかじゃねーの。なんであんなに俺様なのに俺が絡むと途端にマイナス思考なんだよ。」
「それは、愛してるから。」
「…………ッ…」
あーもう!何回もそれ言うなっ、寿命が縮む!
「もういい?」
「な、なにが?」
「オレ、そろそろ我慢の限界なんだけど。」
「だから、なにが?!」
「渚を抱きたい……」
俺、完全にノックアウト。
────⋯
───⋯
「………んッ…あ…ダメだっ……て」
抱きたいと言われ、完全に思考が停止した俺はされるがままズボンも下着も脱がされた。
ソファーに座らされ、橘は開いた足の間にひざまずき、すでに完勃の俺のを咥えながら舐め回し出し入れを繰り返している。
「んッ………ああんッ……もッ……」
「……ッ…はぁ…もう出そう?」
ジュポッと音を鳴らしソレから口を離され、上り詰める一歩手前で熱が行き場をなくす。
「な……ッ…」
刺激がもっと欲しくて視線を下に向ければ、さっきからもう数回目となる“可愛い”をまた言われる。
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