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愛しくて、優しい……人 27
「渚?」
「な、なんだよっ!」
「オレだって………すげー好きだから安心しろ。」
「なに?!えっ!?」
腰を揺らし突き上げられながらエロい声で耳元で囁かれ、
言葉の意味を理解してハッとした。
「……ッ…んんっ…!!」
俺、さっき……すげー恥ずかしいこと口走った……かも。
「あ、……あの…ッ…んああっ…」
「顔真っ赤……やっと気付いた?渚がオレのことすげー好きで嬉しいよ。オレだって渚以上に渚のこと、大好き………」
「……ちょっ、待ってって……ッ」
突き上げられる度、素肌の背中にはダークグリーンのラグのフワフワな毛並みがくすぐったくて、そんなことでさえ俺のは反応しまくりで、さっきイった後からずっと半勃のまま。
そして“大好き”と何度目かに囁かれた頃には、すっかり完勃で新たな先走りでぬるぬるになっていた。
「はッ……んッ…たちばなぁ……」
「好きで…好きで…好きで…好きで…何回言っても足りないくらい……たまらなく、大好きだ……」
強く抱きしめられながら、何度も囁かれ何度も奥を突き上げられる。
「………ッ…たちば……な…」
俺だって、大好き。
大好きで大好きで、今こうして2人でいられることがすげー幸せ。
今なら言えるかもしれないって思って、隙間なく強くしがみついていた身体を少し離し、俺もって…って言おうと見上げた瞬間、心臓が止まりそうになった………
だって、
見上げた先で、
橘が、
…………泣いていたから。
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