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真夜中の密事 4

──────── ────── 不安に気持ちが沈みまくってる中、それは突然耳に届いた…… 「………渚?」 俺を呼ぶ声に顔を上げると、 会いたくて、会いたくて仕方なかったアイツが、 目の前にいた 「た、ちば…な……」 「遅れてごめんな………」 俺の頭をくしゃっと撫でながらそう謝ると、 次の瞬間、 ふわりと俺は橘の腕の中に抱きすくめられた。 「…………渚……」 「お、おせーよ………今何時だと思ってんだよ。」 抱きすくめられたままの俺は、恥ずかしくて素直になれず思わず悪態をついてしまった。 「…………ごめん。渚、顔上げて?」 「やだよ。人にお願いする前に、なんで遅れたか理由くらい言え………」 「………女が離してくれなくてさ。」 「はぁー?!」 マジびっくりして顔を上げたら、ニヤニヤした顔の橘が。 「やっと顔上げてくれた……」 「おおおおおんなって……」 「冗談に決まってんだろ。オレが好きなのは渚だけっていつも言ってんじゃん。」 簡単に騙された…… 「てめっー……っ……んんっ」 相変わらずでムカついて文句の一つでも言ってやろうとしたら、いきなり口を唇で塞がれ、 キスされた………

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