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真夜中の密事 7

「まぁ、男って言っても使用人のじーちゃんだけどな……」 なーんだ、使用人のじーちゃんか………って、 「使用人?!なんだそれ!!」 「身の回りの世話してくれてる爺だけど……」 「そう言うのなんて言うんだっけ?!ひ……ひ、ひつじ?!セバスチャンかよ!!」 マジかよ!! すげー金持ちじゃん。“坊っちゃん”とか言われてんじゃねーの?! 俺の頭の中で繰り広げられる昼ドラのような世界。 そんな妄想に浸ってたら、耳たぶを強めに噛まれた。 「いっ!!痛ってーよっ!!」 「渚、妄想に浸ってるとこわりーけど、“ひつじ”じゃなくて“しつじ”だから。それに名前もセバスチャンじゃなくて、ただの爺だし。」 「う、うっせー!橘んちってすげー金持ちじゃん!!………その、爺とやらに、“坊っちゃんどこ行くんですか?!”とか言われて遅れたんだろっ。」 「…………まぁ、そんなとこ。爺は過保護だからいちいちうるせーんだよ。」 マジかよ……… 俺の昼ドラ知識フル回転させたのがどんぴしゃとか……ありえねー 「あ、あの………もしかして、家はお城……とか?」 「バカなこと言ってんなよ!普通の家だ。」 その後も根掘り葉掘り聞きまくってたら、さすがに怒鳴られた。 「……たくっ……渚の頭ん中はどーなってんだよ。せっかくイイとこだったのに、ムードぶち壊しじゃん。」 てめーに言われたくねーよって、心の中で呟いて睨んでやると、今度こそエロモード全開の橘に押し倒されたかと思うと俺に跨ってきて…… 「お喋りは終わりだ……セックスするぞ……」 ……と、妖艶な声で囁きながらその唇が降りてきた

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