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真夜中の密事 8
「……ふッ…んんッ…」
唇が触れると啄むように短いキスが繰り返され、その度に快感がじわりじわりと広がっていく。
春の夜風は少しひんやりとしていて身体は段々と冷えてきているのに、身体の芯は熱くて熱くて仕方ない。
「あ、……んんッ…」
芝生の上に押し倒され、ちょっとだけ背中がチクチクして擽ったいのも、なんだか変な気分に拍車をかけると言うか……
「……ッ……ちょっ、マジでここで…するのか、よ…?!」
キスの合間に問い掛ければ、案の定な答えが返ってきて………
「する………ヤダ?」
ヤダって言うか、真っ暗とはいえ丘の上だぜ?!
ちょー丸見えじゃん……しかも裸は寒い…気が……って、おい!俺、ヤル気満々みてーじゃんか!?
「………何、百面相してんだよ?」
「え?!あ、いや……。」
「わかった、ちょっとこっち来いっ!」
「は?!おいっ!!」
手を引っ張られ起き上がらされると、そのまま俺の手を引き丘を下りてどこかへ歩きだした。
「オレも渚の声は出来れば誰にも聞かせたくねーからな…って、こんな夜中に誰もいないはずだけど。」
「え?!……うん、ん?!」
意味を理解してハッとした……変態野郎め!!
「おい!で、どこ行くんだよっ!」
「………ゆっくりヤれるとこ。」
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