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真夜中の密事 40

一度落ち始めたらすごい勢いで下降する俺の気持ち。 こんなはずじゃなかったのに……… 何やってんだろ……俺 涙が零れそうになるのを必死でこらえひたすら歩いていると、気付いたら公園の入口まで戻って来ていた。 ふと入口に視線を移すと、すげー高そうな黒い車が一台停まっているのが見え足が止まる。 迎え………かな…… 一気に現実味を帯びてきた別れの時。 なのに俺たちはこんな時まで素直になれない。 「……おい!渚っ!!」 そして車に気をとられていた俺は、橘がすぐ後ろまで来ていたのにも気付かず腕を掴まれたことでやっと気づいた。 振り向くと血相を変えた橘がいて、とっさに俺は掴まれた手を振り払ってしまう。 「………放せよ!!」 「そんな身体でそんなに早く歩くな、危ないだろ!それに、うちまで送るって言ったろ!」 「いいって言ってんじゃん!」 「……たくっ、こんな時に喧嘩なんかありえねーだろっ。」 おまえのせいだっつーの!! 俺だって……… 「俺だって………こんなのヤダよ!!」 「………ごめん、ごめんな。機嫌直して……」 いつもなら言い合いになるのに、今日は状況が状況だけに橘の様子も違う。 それがある意味この切羽詰まった状態を表してるみたいで……なんだか胸が苦しくなる。 振り払ったはずだった手は気付けば俺を強く抱きしめてて、あっという間に俺は橘の胸の中に閉じ込められてしまった。 「………橘の……バカッ…苦しいっつーのっ!」 「…………ごめん、渚……ホントに、ごめん…」 口では悪態を吐きながらも、俺は拒むことが出来ない。 だって、そんな顔見たら…

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