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運命の悪戯 2

「……あのさ、にーちゃん昨日の夜出かけた?」 「……う、うん…て、なんで?!」 ぼーとしてるとこに突然そんなことを言われ、俺はかなりの勢いで動揺してしまった。 「夜中って言うか、朝方?トイレに起きたら玄関が開いた音がしたから。」 「…………湊、気付いてたのか?」 「………う、うん。でもかーちゃんには何も言ってないから安心して。だけど、そんな時間にどこ行ってたの?」 友達と会ってたと言えばそれまでだけど、そんな時間に会うほどの友達ってどんだけだよ。 だから、色々必死に考えてみたけど寝不足の頭ではうまい言い訳が思い浮かぶわけもなく、馬鹿な俺は結局また墓穴を掘ることとなる。 「……湊の…知らない、人。」 そんなあからさまなあやしい返しに、目の前の湊は案の定茶碗と箸を持ったまま口をぽかーんと開けたまま固まってしまった。 やば…… やっぱ言い方ミスったか…… 「あ、湊の知らない……友達だよ!」 「もしかして……彼女とか?にーちゃん彼女出来たの?!」 「おい、声でけーよ!!彼女とか、違うから!!」 「別に隠さなくってもいいじゃん!!」 「違うって言ってるだろ、しつけーよ!!」 結局、なんとか適当に誤魔化して切り抜けたけど、多分彼女とか思ってるんだろうな。 それはそれでめんどくさい。 とりあえずこれ以上話しててもボロが出るだけだからと思って、ギャーギャーうるさい湊を一喝してすっきりしない頭のまま俺は学校に向かった。

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