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運命の悪戯 5

ほっしーの言葉が気になったけど時間がないのは確かだったから、とりあえず自分の教室に急いだ。 「相原っ!」 教室に入ると血相を変えた向井が駆け寄ってきて何事かと思ったけど、昨日のことを思い出し、ついでに思い出したくないことまで思い出しちまった。 「向井………おはよう…」 「おはようじゃないよ、具合は大丈夫か?」 「あ、うん。心配かけて悪かったな……昨日ぐっすり寝れたから大丈夫。」 「そっか、よかった。でも、あんまり今日も顔色よくない気がするけど……」 寝たとか言っておきながら殆ど寝てないから、まぁ顔色もよくなるわけないけど、悟られないように必死に作り笑顔で誤魔化した。 「き、気のせいだろ。そんな心配すんなっ…て!」 全く……な、なんなんだ! 昨日まで気心の知れた親友だったはずなのに。なのに、このぎこちなさ! とりあえず昨日のことには触れず、若干の気まずさを残しつつも席に着いた。 まいったなぁ……… これから毎日、こんな気まずい思いすんのかなぁ…… 橘がいなくなってそれだけでも結構いっぱいいっぱいなのに、向井まで……て、俺の考え過ぎなのかな。 そんな俺の心配をよそに、その後向井は次第にいつも通りに戻り、やっぱり俺の考え過ぎだったんだって自己解決した。

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