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運命の悪戯 17

いつの間にかプツッと切れた理性。 妄想の中のアイツにされてることを脳裏に浮かべ、静かな室内に甘い声を幾度となく響かせた。 『………もうそろそろ限界?』 「………う、ん…ダメッ…ああっ…た、ちばなっ…そんな、触ったらッ……」 シーツにシワが寄るくらい腰を揺らし、限界を目指して上りつめて行く。 『………エロい顔。渚、オレの手ぬるぬるだぞ。そんなにオレにされて感じる?』 「…………あっあっ…気持ち……イイ…もっと、早くしてっ…」 『………オレのこと好きって言ったら、早くしてやるよ。』 妄想の中のアイツはいつになく意地悪だ。 だけど、快感を得ることを最優先に考えている今、順応に応じ素直に口に出すことは容易い。 「……好き、たちばなのこと……んッ……好き…だから…あああッ……」 好きと口走ったと同時に、無意識に扱くスピードを上げると、とめどない快感が身体中を駆け巡り一気に射精感が込み上げた。 「………イく…はっんんったちば、な……んんっ!!」 そして俺は…… 橘の名前を呼びながら背中を仰け反らせ、ビクビクと手の中に白濁を吐き出し、イった。 久しぶりに出したからか勢いが凄く、指の隙間からどろりと流れ落ちる生あたたかい液体の感覚にまた少しだけ身体が熱くなったような気がした。

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