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運命の悪戯 21
「なぁ?何で屋上?」
「…………相原に、ちょっと聞きたいことがあるんだ。」
屋上に続くドアを開けながら、俺を見ることなく向井は力なく呟いた。
「………つーか、屋上の鍵どうしたんだよ?!」
普通に開けてたから気にもしなかったけど、なんで向井が屋上の鍵を持ってるんだ。
「職員室にあるのこっそり借りた。」
持ち出したの見つかったら怒られるじゃねーの?!って思ってたら、みんなたまにこっそり借りてくらしいってよからぬ情報を教えられた。
そのあと俺たちは、ほぼ会話ゼロのまま黙々と昼メシを平らげ、気まずい空気のまま時間だけがひたすら流れていく。
そして、痺れを切らした俺が口を開こうとした時、向井が妙な事を聞いてきた。
「………あのさ、生徒会長って……帰ってきたのか?」
「はっ?!帰ってきた?なんで向井がそんなこと…つーか、それどこ情報だよ!!」
「あ、いや……違う、の?」
違うの?…って、俺が聞きてーよ!!
「帰って来るはずねーだろ……」
………だって、そんなすぐに帰ってくるわけない。それに、もしも帰って来たとしたら俺のとこに一番に来るはず。
「…………そ、うだよ…な。」
こいつ、何が言いたいんだ?
聞きたかったことって、橘のこと…だったのかな?
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