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友達以上、恋人未満 11
「色々話聞いてくれてありがとうございました。」
「いや、俺でよかったらいつでも相談のるから。」
少しだけって思って話てたのに結構長く話してしまった。
頭の片隅では早く行かなきゃと思いつつも中々切り出せない気弱な俺。
まぁ、これも二人の為だしな。
「はい!ありがとうございます。相原くんて、優しいですね……彼女が羨ましい。」
「は?!か、彼女なんて、いいいないって!」
「そんな慌てなくてもいいのに。あ、彼女と言えば…相原くんは知ってるかもしれないけど、橘くんて最近すごく柔らかくなったと言うか、優しい表情するようになって……きっと今の彼女とすごく上手くいってるんだろうなって、クラスの女子と話してるんですよ?」
「そ………そうなんだ。」
急にそんなことを言われて、なんて言ったらいいかわかんねーし!
つか、彼女って……俺か?!
「どうしたんですか?顔、真っ赤ですよ?」
「え?!あ、いや、なんでもない、なんでもない!お、俺っ、そろそろ行かなきゃ!」
もうダメだ。
これ以上話してたら絶対に墓穴掘る!
鳴ちゃんは俺たちのこと知らないから、なんの悪気もなく橘の彼女ネタを俺に聞かしてくれるけど、俺としたらめちゃくちゃ恥ずかしい!
だって、彼女=俺 でその彼女のお陰で橘が変わったとか言われたら……だめだ、恥ずかしくてうまい切り返しも思いつかないし!
「すいません、気付いたすごい沢山しゃべってしまって。ありがとうございました!相原くんも彼女と仲良くしてください!」
「う、うん。じゃあね!!」
鳴ちゃんが気が利く子でよかった……
俺は逃げるように別れを告げ、急いでその場を後にしたあと……気付いた。
さっき、彼女居ないのに「うん」って言っちまった……
まぁ、いっか。
うわ、時間とっくに過ぎてんじゃん!!
引き継ぎ時間はとっくに過ぎているのに誰からも連絡が入らないってどういうことだよ。
案外みんないい加減なんじゃん。
ばっくれてもよかったじゃねーか……たくっ
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