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友達以上、恋人未満 12
本部にしてる生徒会室に着くと、案の定誰もいない。
俺の前はほっしーだったけど、ほっしーどこ行ったんだろ……
とりあえず、ほっしーに電話してみようと携帯を取出しダイヤルボタンを押す。
結構長く鳴らしても出なくて、そろそろ切るかと思った頃ようやく繋がった。
「……もしもし?」
『……あっ、相原くん!今何処にいるの?!』
「ごめん、遅くなって。今本部に来たとこ……」
『……そっか。ごめんね、少し待ってたんだけど後で電話すればいいかなと思って先に帰ってきちゃった。』
「ごめん、俺が遅かったから。ほっしーはもう学校出た?」
『え?……う、うん。あっ、引き継ぐことは特にないよ。』
「了解。鍵は職員室だっけ?」
『うん。腕章は……望月先生の、机の上に戻しておけばいいみたい……じゃあ、よろしくね。』
「う、うん。わかっ……」
わかった。と言う前に電話は切れてしまい、なんかいつもより急いでるような気がした。
急用なのかな。
あ、彼女とデートとか。
文化祭だしそうだよな、きっと。
つか、ほっしーの彼女ってどんな子なんだろうなぁ~
ほっしー優しいし、気が利くし彼女が羨ましいぜ。きっと可愛い子なんだろうな。
みんないいよな、文化祭満喫してて。
俺も橘と色々見たかったな……
うわっ。今ふつーに彼女気分だった……
テンション下がりきる前にさっさと見回りして帰ろっと!
余計な考えは捨て、夕方で生徒もまばらになった教室を見回りすることにした。
さっさと終わらせて帰ろう……
でも、帰ろうとしている生徒達と廊下ですれ違う度にテンションはだんだんと下降していく。
たく………なんだっていつも俺はこうなんだよ。
そんな愚痴を零しながら、静かな廊下を歩く。
そして、とある教室の前に来た時誰かの話し声が聞こえてきた────
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