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友達以上、恋人未満 13

『…………別に…いい、じゃん……相原と…──』 今、俺の名前……? 途切れ途切れに聞こえる声はどっかで聞いたことある声で…… でも、相手の声は聞こえなくて、でもそいつの話してる声はなんとか聞こえた。 『………おまえ…な……』 ……望月? 声がする教室を見上げら、“化学室”って書いてあった。 なんだよ、望月まだ居るんじゃん。 まだ学校に居るなら見回り出来るじゃねーか。 文句の一つでも言ってやろうと思い、ドアに手を掛けた時…… 『………ッ…んん…』 …………え、なに今の声 ドアに手を掛けたまま停止して、耳だけをドアにそーと近付けて聞き耳を立ててみる。 『………ッ……キスくらい…いいだろ…ッ…ん』 はぁ?! アイツ、学校に女連れ込んでのか?! つか、生徒?!……いや、女の先生かも…って、どっちにしろやべーだろ!! 相手が誰なのかすげー気になる俺は、そのまましゃがんで気付かれないように、ちょーっとだけドアを開けてみる。 でも俺からは隙間が狭すぎて望月の背中しか見えない。 でも、相手の声はしっかりと聞こえるようになった。 ほんの2㎝くらいの隙間を必死に覗くと、すげー光景に俺は腰を抜かしそうになった。

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