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友達以上、恋人未満 14

『……先生はいつもそうやって強引なんですから。』 『………おまえがドライすぎるんだよ。』 『………そんなことないですよ、僕のことそんな風に見てたんですか?』 『………ち、違う…ッ…ちょっ…んん…』 ………おい、おい、ちょっと待てよ! 相手は男だし、しかも望月が…………迫られてるし!! 望月とそいつは、少しずつ窓側にズレて、望月の顔も大分見えるようになった。 そして、相手の顔も……… 『……………ッ…普段はって意味だ。でも、普段は冷静でも俺の前だけ熱いのも、嫌いじゃないぜ──── ────…なぁ、大地?』 大地…… 大地……? 大地……?! 大地……って…… 「ほっ!!……あっ」 ヤベっ!! 思わず声に出しちまって、自分の両手で自分の口を急いで塞いだ。 だけど俺の興奮はどんどんと高まり、頭の中で理解しようとすればするほど余計におかしくなっていく。 望月の相手が、 ほっしーだったなんて…… マ、マジかよっ────!!!! とりあえず発狂しそうになるのを必死に抑え、目の前に広がるありえない光景を食い入るように眺める。 『………そんな誘わないでください。でも、今日はキスだけで我慢してくださいね。相原くんが心配なんで、やっぱり生徒会室見てきます。』 『………別に、誘ってねーし。それに、相原だってガキじゃねーんだから一人で平気だろ。』 『ヤキモチですか?あなたはいつも僕にヤキモチを妬かせるから……たまには妬いてみるのもいいんじゃないですか?』 『……う、うるせー!ヤキモチじゃねー……んんっ……はっ…んっん…』 『……ッ……全く、あなたって人は。………今夜、先生のうち行きますから、それまで我慢してください……』 二人が濃厚なキスを交わした後ほっしーはそう言って、不貞腐れてる望月をぎゅっと優しく抱き締めていた。

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