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友達以上、恋人未満 28

深夜0時を回る頃には、昼間の文化祭の疲れからか、結構な勢いで眠気が襲ってきて、端末を弄っていても眠い。 「相原……眠い?」 「う、うん……ちょっと……」 「そこに少し横になってれば?」 二人にしては少し広めの室内はソファーもやたら長くて俺が横たわっても余裕なくらいだ。 「じゃあ……ちょっとだけ横になるよ」 向井もそう言ってることだし、俺は靴を脱いでちょっとだけ横になることにした。 向井は、俺が好きなアーティストのバラード曲を歌いながら、チラチラと俺を気にしている。 視界の端にそれを察しながらも眠気には勝てなくて、段々と目蓋は重くなるばかりの俺は頭がぼーとしてついには眼を瞑ってしまった。 向井は相変わらず歌上手いなぁ…… 眠りの狭間で聞こえてくる歌声に耳に傾けていると、本格的に意識がヤバくなってくる。 ちょっとだけ…のつもりだったのに、 横になった途端に一気に眠気が襲ってきて、歌声もいい感じに心地よくて、俺はそのまま眠ってしまった。 ──────── ──────

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