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友達以上、恋人未満 37

「待て待て待て!!おまえ何考えてんだ!!」 背中には冷たいソファー。見上げれば趣味の悪い天井をバックにマジ顔の向井……なんともミスマッチだ。 「なんで?……させてくれないわけ?…………練習…」 「バカ言うなっ!いくらなんでもそれは実践に頼れよっ。ついでにおまえ、人の名前使って告白の練習すんなよ、マジ焦るじゃん!」 「…………練習…か…」 「え?」 「いや。キスくらい別にいいじゃねーかよ……俺にだって…」 「は…………?」 何が言いたいんだ、こいつ。 「あ、いや………何でも…ない。」 俺を押さえた手先はまだ力が強くて押し退けられず、視界に広がるミスマッチな光景は相変わらず変わらない。 だけど、変わらない光景の中、ただ向井の表情だけが段々と変化を遂げ、影を落とし始める…… 「マジで……マジで練習だと思った?」 「へ?!う、うん……」 「だって、練習だろ?」 「………………はぁ……」 なにあからさまなため息吐いてるんだ? だって……他にどんな意味があるんだよ…… 「………相原ってさ、天然て言われない?」 「はぁ?!」 “渚ってさ、天然だよなぁ…” 確かに橘にはよく言われてた。 でもどこがどう天然かなんて正直俺はわからない。

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