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友達以上、恋人未満 38

よりによって身近なこいつまで俺を天然扱いするとは…… 「………天然かなんて知らねーよ…」 「たくっ……。もういい、分かったよ。」 「なんなんだよっ、何が分かったんだよっ!」 一人自己完結している向井は、何を思ったのか俺に返事をする代わりに、素早く俺のおでこへとキスを落としてきた。 「……ッ…なっ!!」 「別にいーじゃん。でこちゅーでそんな顔赤くすんなよ。」 そりゃいきなり押し倒されておでことはいえ…キスなんか………っは?! 「お、おおおまえ……まさか…」 「な……なに………」 「まさかっ…鳴ちゃんにもこんな風に告白したのか?こんなチャラい感じで!」 「………そっちかよ……………鈍感天然…」 「え?!今、何て言った?!」 向井が言った言葉はあまりにも小さくて、だから聞き返したのに、 「何でもないっ」 そのままシャットアウトされてしまった。 「なんなんだよ、まったく……でさ、……いい加減どいてくれない?」 身を捩って跨っているこいつの身体をなんとか退けようともがくと、俺の足が何かに当たった気がした。

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