──────── ────── 色んな意味で衝撃的だった文化祭はなんとか無事に終わり……あっという間にいつもの日常に戻っていく。 橘のいない生活も三ヶ月を過ぎ気付けば6月も下旬。それなりに一人の日常にも馴染んできた。 ……いや、馴染んだと言うより俺は、出来るだけあいつのことを考えないようにしていた。 それが一番ラクだから。 それに…… 橘と出会う前よりも増して、向井と一緒に遊びに出かけることが多くなった。 だからか、余計な寂しさも感じず、どちらかと言うと今の俺にはそれが心地よかった。 「相原？今度の土曜日暇？」 「暇でも暇じゃなくてもどうせ付き合わされんだろ？今度はどこだよ。」 買い物やカラオケと、向井はあの日以来……何故か積極的に俺を連れまわす。 まぁ…向井も鳴ちゃんにフラれて寂しいんだろうなって勝手な解釈で、俺もなるべく一緒にいてやろうと思ったんだ。 「これだよ、これ！」 昼メシを食べ終えたゴミを急いで片付け、俺の机の上に一枚のビラを広げるとそれを指差す。