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4度目の正直 19

頭ん中がふわふわする。 身体中が熱い。 向井に抱きしめられながらも、俺は必死に落ち着こうとした。 だけど、身体がいうことをきかない…… 違う…… ダメだ…… だって俺は…… 橘が……… 途切れ途切れの思考。 うまく頭の中で繋がってくれない。 「向井……ちょっと…待って…お、れ…」 「もう十分過ぎるくらい待った。もう……限界なんだよ。」 俺は、何も気付いてなかった。 向井がこんなになる程俺を…… だけど、 「だけど、俺は……」 その続きを口にする前に一気に視界が反転して、俺を見下ろす向井と目が合う。気付けば俺は、そのまま押し倒されていた。 「お、おいっ……」 やめろと言う前にさっきとは比べ物にならないくらい激しく荒々しいキスをされる。 無理矢理舌を差し込まれ、咥内を荒らされながら俺の舌と絡めて吸われる。 それはキスと言うより感情を押し付けるようなそんな行為に思えた。 「……んッ…だ……」 ダメだと頭では分かってるのに身体中が熱くて、何故か身体に力が入らない。 その間も向井からのキスは深さを増す一方だし、頭もがっちりと抑え込まれてて身動きがとれないままで事実上されるがままだ。 「………んんッ…あッ…ふッ…ん」 そんな久しぶりのキスに頭がくらくらしてきて、呼吸も短くなり……気付いたら厭らしい声を漏れてしまっていた。

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