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4度目の正直 24
「……んんんッ!!」
口の中に流し込まれてきたのはさっきまで俺が飲んでいたオレンジジュースで……
でもなんかちょっと苦い味がするっつーか……
「おまっ、これ……」
「なんか、出店のオヤジが間違えたみたいだな。おまえにキスした時気付いたよ、酒だって。」
まさか酒だったなんて……
多分最初に飲んだ時は喉渇いてて一気に飲んだし、缶のパッケージなんて真っ暗で見えなかったし…だから気付かなかったのか。
そっか、だから身体がこんなに熱いのか!
「つーか…気付いたならなんで飲ませ…ッ…んぐッ…」
文句を言おうと口を開いたらまた咥内に流し込まれる苦い液体。
「………相原って酒弱いみたいだし、酔って顔赤いのとかすげー色っぽい。」
確かにこれを最初に飲んだ時から身体が熱くておかしかったし、今は更に身体中が熱くてたまらない。
それになんか視界もぼやけてきてるし、いつもより心臓の鼓動も早い。
「……はぁ…はぁ……お…れ…」
「大丈夫。俺がちゃんと介抱してやるから。」
そう言う問題じゃねーだろ。
こんなに酒飲まされたの初めてで自分でもどうなるか未知数だっつーのになんなんだよ。
怒りなのか不安なのか酒のせいで頭ん中がふわふわとしてて理解不能で、本格的にヤバい気がしてきた。
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