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海より深く 11

全部出し切るまで動き続けていた腰が止まる頃、俺の口の中は橘が吐き出した白濁でいっぱいに。 それをゴクリと喉を鳴らして口の中の液体を飲み込む。 「口端から垂れてる…エロいな。」 そんな言われたってすげー量だし、見えないしで俺にはどうしようもねーから、 「………知らねーよ、ばーか。」 悪態を吐くしか出来ない。 そもそもこれのどこがお仕置きなのか。 目隠し以外いつもと変わりない気がしないでもないけど…… 「つか、目隠し取っていい?お仕置き終わり?」 「ダメだよ、今日はこのままで最後までする。」 「はぁ?!…なんで…ッ…ちっ…ちょっ!」 何がなんだか分からないまま、 「じきに分かる。」 そう頭上で呟いたのが聞こえると、うつ伏せにさせられ背中にひんやりと何かが垂らされ四つん這いになれと促される。 そしてそのひんやりとした液体を絡めながら指の腹で背中をなぞられ、後孔へと到達したかと思うとそのままぬるっと入ってきた指。 それが出たり入ったりを繰り返され、1本…2本と指が増える頃には俺の身体中は再び熱く火照り出してしまう。 「…うッ…んん…あ…」 枕に顔を埋め必死に我慢しても漏れる熱を帯びた声。 さっき橘に舌でされた時よりさらに奥まで届く指先が気持ちよくて、押し付けた口からはそれでもくぐもった厭らしい声が漏れてしまう。

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