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海より深く 14
「…ッ…すげー締め付け…そんな気持ちいいんだ?」
「……はぁッ…んんッ…うっさ…」
背後から聞こえる橘の声も色気を帯びていて、時々漏れる吐息が加われば、言葉とは裏腹に更に俺の身体はそれに反応するかのように次第に熱くなっていった。
「もう…ッ…んッ…イ…く…って…」
「…ッ…またかよ。ちょっとは我慢しろって。」
「だ…ッ…て…ああッ…」
中がうねるような感覚。
前も後ろも攻められるの…気持ちいい。
それに身体中が異常に熱くて熱くて……
「…ッ…あつ…い…あッ…イッ…きそ…」
やっぱり何かがいつもと違う。
頭の片隅でそんな事がぼんやり浮かんでは快感の波に押し流され、結局深く理由は考えられないまま。
でも、次に聞こえた橘の呟きに俺は気づいてしまったかもしれない。
「くっそ…オレにも…ッ…効いてきやがった…」
効く?
え……もしかして…
まさか、媚薬……盛られた?
そう思った瞬間、腰をぐっと引き寄せたかと思うと、強く打ち付けるように出し入れを繰り返され快感で思考が散らばっていってしまった。
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