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海より深く 15
バックからの突き上げと同じように前を扱かれ、腰の動きも止まらなくて、
「…ッ…はッ…んんッ…」
だから目隠しされたまま額を枕に押し付け、短く息を吐いて必死に気を紛らわそうとした。
この異常なまでの感度はマジで媚薬な気がしてくる。
だって、イってもイっても足りない…また欲しくなる。
だけど確信を橘に聞こうにも、今にもイきそうでそれどころじゃないし。
「ッ…こんなに腰振って…相変わらず淫乱だな。」
「……ちがっ…ッ…あッ…」
「何が違うんだよ。だから、あいつに―――」
あいつって……
向井?
「ッ…ひッ…ゃ…ああッ…待っ…て!」
こうやって、次々に沸き上がる疑問。
だけどそれは、快感の波によってまた遥か遠くへと流されてしまう。
ダメだ…思考が…全く働かない……
そして背中に熱い息を感じた次の瞬間、そこにピリッと痛みが走った。
「いっ……たッ…ああッ…ああッ…ああッ…」
それは背中が仰け反るほどの痛い快感で、決してマゾではないはずなのに背筋に歯を立て噛まれたそこが異様に気持ちよくて……
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