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海より深く 16

「ああッ…ん…イッ…く!!」 中の前立腺を大して刺激されてもないのに俺はそのまま、イってしまった。 そして、イったことで俺の中に突き刺さっている橘のモノを締め付けてしまい、橘が吐き出した吐息と同時に熱が奥深くに注ぎ込まれていく。 「…ッ……」 「あッ…あッ…」 そのままイきながら出し入れを繰り返され、それにも感じてビクビクと身体を震わす始末で、マジで身体がおかしくなりそうだ。 「…んッ……もう…ダメ…」 「…ッ…ダメな割りに、まだ勃ってるけど?」 そうして何度目かの絶頂を味わったと言うのに、俺の下半身はまだガチガチに硬いままで、 「はぁ…はぁ…う…そっ……」 呼吸を整えることもままならないうちに、間髪入れずに今度は正常位で挿入される。 俺の訴えなんてまるで無視で、橘の腰は止まらずに動き続ける。 「た…ちばな…ッ…待っ…てって…」 待ってと何度言っても、橘は無言で突き上げ続け… 静かな室内に響くのは厭らしい水音と俺の声だけ。 そんな、次第に感じてきた不自然な空気に、少しだけ不安が過る。 ────なんで何も言ってくれないんだよ。 視野が遮断されてるから余計に不安になる。 「………たち…ばなッ……なんか…言えよ…ッ…ん」

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