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海より深く 18
「………たくっ……バカ渚…」
バカとかなんだよ!って言おうとして口を開いたら、橘が覆い被さってきてあっと言う間に口を塞がれ、すごい勢いで腰を振り始めてきた。
「んんんッ…!!…んんッ……!!」
止めろって背中を叩いても勢いは増す一方で、激しく揺さぶられながらされるキスはめちゃくちゃ気持ちよくて、気付いたら俺も必死に腰を振ってしまっていた。
絡まる舌と舌は、熱くて頭がぼーとしてくるし、聞きたいことは山ほどあるのにそんなの全部飲み込まれるんじゃないかってくらいの激しいキス。
「んッ…ふッ…んんッ…やッ…」
そして一気に吐精感が増して、橘の背中に回している両手に力が入って無意識に爪を立ててしまう。
さっきから何回もイかされて正直身体はもう限界で、だから橘を問いただす暇なんてなくて、
「……ッ…あッ…ん…ッ…く…」
近い絶頂に身体を震わし、俺は、喘ぐしかできないでいた。
そして塞がれていた咥内から舌が出て行き、唇が離れると銀の糸が二人を繋いでいて、ふいに離れていく橘と目が合う。
「………ッ…渚…」
その目が一層切な気に揺れて、俺の名を呼ばれた次の瞬間……ズンッとおもいっきりに最奥に突き刺さって、
「…ッ…ダッ…メッ……あああッ!!」
その衝撃で、俺と橘との腹の間に白濁を吐き出してしまった。
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