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最終章 惑わすほどに 1

────アイツとの最初の出逢いは生徒会長就任の日。 それから、運命の出逢いと言うのか分からないけど、放課後の校門で俺はアイツと初めて言葉を交わした。 学校中では知らない奴がいないくらい有名人だったアイツ。 カッコよくて頭がよくて金持ちで…… そんな、アイツ──── 橘 優人との出逢いで俺の人生は大きく変わっていった。 突然目の前に現れたと思ったら強引に唇を奪われ、 終いには、 俺の心までも奪っていった。 そんなはずないと思えば思う程、 気になって、気になって、 自分の気持ちに気付いた時には、 後戻り出来ないくらいに俺もアイツを好きになっていて──── ────きっと初めて言葉を交わしたあの瞬間から、俺はずっとアイツに惑わされ続けているんだと思う。 ~最終章~ 【 惑わすほどに 】

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