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 制止をする者はいない。これは、Subの蒼生が望んだことで、Domの旭はそれに付き合っているだけだから。  そんな建前がある限り、例え教師に知れたところで、罰を受けるのは蒼生の方だと言われているし、事実そうなのだろう。 「そろそろ、蒼生も自宅学習期間に入るだろ。だから、高校生活最後に、いい思い出を作ってやるよ」  言いながら、スラックスをくつろげた旭が、自身の性器を取り出す様子を瞳に映し、蒼生は酷く動揺する。初めてのことに混乱し、今すぐここから逃げだしたいと思うけれど、蒼生は旭に動くことを許されていない。  まさか、旭がこんなことをするなんて、ペニスの先が唇に触れても、蒼生には信じられなかった。 「蒼生、口開け」  命令にされれば、従う他に道は無い。それが蒼生の存在意義だと何度も旭に教えられた。 「歯、立てるなよ」  だから、小さな口を懸命に開けば、ためらいもせずに旭は性器を入れてくる。 (なんで? こんな……) 「んっ、ぐぅ……」  最初こそ萎えていたけれど、彼の性器はまたたく間に硬度と質量を増していく。  長大なそれに喉を穿(うが)たれ、蒼生は(せきこ)込みそうになるけれど、歯を立てるなと言われているから、必死にこらえて口を開いた。すると、蒼生の頭を捕んだ旭は容赦なく腰を打ちつけてくる。 「んっ、うぅっ、ぐぅっ」 「あー、キモチイイ」  頭上から、「もっと早くやっとけば良かった」などという声が聞こえるけれど、口腔内を埋めるペニスを命令通り舐めしゃぶる蒼生に、意味を理解する暇などない。 「ぐっ……うう……ん」 (苦しい……きもち……いい)  それに、旭に命令されるだけで、蒼生の思考はおかしくなる。一人になって冷静になれば、吐き気がするほどの自己嫌悪に陥るが、Domの旭が目の前にいると、命令に従いたいという本能が(まさ)ってしまう。 「蒼生、出すから全部飲めよ」  わずかに上擦った旭の声。途端、ラストスパートとばかりに動きが早くなり、「んっ」と短く声がしたあと、口腔内へ生温かい液体が放たれた。 「……っぅ」  無心に全てを飲み下せば、「そんなの良く飲めるな。さすがに引くわー」などと、周りから嘲笑う声がする。 (お腹、痛い) 「ホント、蒼生は変態だな」  降ってきたのは、突き放すような冷たい声。旭からの命令を、きちんと守れた蒼生にとって、それは(こく)な言葉だった。 (胃が……痛い) 「男のしゃぶって萎えないとか……ゲイのSubってマジでやばくね?」  周りにいる男の一人が、蒼生の股間を指差して笑う。言葉の通り、蒼生の性器は萎えることなく、控えめながらもスラックスを押し上げていた。

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