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第6話
※攻め×受け×受けの連結表現あります
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つい先日、浬さんが新人に対して嫉妬した。
その後仲直りでセックスをした時、俺が誰かに取られてしまうんじゃないかと嫌になったと、素直な本音を聞けてテンションが爆上がりした。
そして今日、代表に呼ばれて浬さんと事務所に来ると企画書を渡された。それを見て浬さんが大きな声を上げる。
「はあ!?」
「うるさっ」
「何これ!何ですかこれ!3Pなのはいいけど、なんで俺と千暁と新人君なわけ!?」
書かれていたキャストの中には俺と浬さんだけでなく、新人君──那月の名前があった。
俺も思わず「あちゃー」と声を出して、「あちゃーじゃないわ!」と浬さんに頬を叩かれた。痛い。
「向こうの事務所の方が送ってきた企画書なんだ。内容はストーリー性はあんまり無くて、ネコ二人を千暁が飼っているっていう設定。どうやら那月君を売り出したいみたいだよ。そこで二人の力を借りたいと。千暁に関しては前、大分優しくしてあげたらしいじゃないか。」
「そうだよ!?うちの千暁は前にも貸したのに!ねえ、代表知ってる?千暁のちんちんは俺のなんだよ?」
「俺のちんちんは俺のですが」
「千暁は黙ってなよ!」
「アッ、スマセ……」
浬さんは猛抗議をしていたけれど、代表としては断る気は無いらしい。
拗ねた浬さんを見兼ねて、代表が俺だけ部屋を出て行くように言い、その通りに従って外で待っていると、さっきまでとは一転しルンルンとスキップしそうな勢いで浬さんが部屋から出てきた。
「うん。俺が間違ってたわ。千暁、新人に色んなこと教えてあげようね。」
「この数分で何があった」
「俺ってば、もっと後輩に優しくならないとなぁ。頼れる先輩目指そ!大人になるぞー!」
あまりの変貌ぶりに俺は歯茎が剥き出しになるほど引いた。
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「よろしくお願いします……」
「よろしくね!」
「今回もよろしく」
何度か顔合わせをして、遂にやってきた撮影日。
準備を終えたあと、やけにルンルンな浬さんは、初々しい那月君に「緊張しないでね」と優しく話しかけていた。
俺はそんな二人をぼんやり眺めながら、『そう言えば今日金曜日じゃん。何の映画放送するんだっけ』とどうでもいいことを考えていた。
「え!じゃあ浬さんって元々タチだったんですか?」
「そうだよ。デビューしたての時はね。」
暫くすると座る俺の膝に浬さんがドシッと座ってきた。ついくせで浬さんの腹に手を回す。
二人の視線は俺に向いた。
「今日はこんなにも可愛い可愛い二人を抱けるから嬉しいんでしょ。」
「あ、自分で言う?まあ、それはそうですが。」
「興奮しすぎて羽目外さないでよ」
浬さんと那月君がくすくす笑う。
わかってますよ、と浬さんを抱いた状態で立ち上がると、同じタイミングで「撮影始めます!」と声が聞こえてきた。
「じゃあ行こっか」
那月君の手を取ってセットに入った浬さん。
俺は後からそこに入って、二人のネコと戯れる流れ。
撮影開始の合図が聞こえて、セットのドアを開け、中に入る。
そこには綺麗めな服を着た浬さんと、フワフワなパジャマを着た那月君が居て、俺を見るや否や幸せそうな表情を見せた。
「おかえりなさい」
「おかえりなさい!」
二人は俺に近づいてきて、すぐに浬さんにキスをされ、那月君に手を掴まれてソファーに移動する。
膝の上に乗ってきた浬さんは、相変わらず俺にキスを続けた。
しばらくしてちゅっと音を立てて離れた彼は那月君と一緒に床に降りて、二人とも俺の膝に顎を置く。
「今日もいい子にお留守番できたよ。」
「ご褒美は?」
きゅるんとした二人の目に見られて、正直感動している。顔がいい。見上げてくる姿は芸術だ。
那月君の手がベルトに伸びて、それを外された。
続いて下履きの前を寛げスラックスが脱がされると、下着を二人でずらしてくる。
「わっ!」
「お、っきぃ……」
とっくに勃起したペニスが勢いよくブルンっと出てきて、二人はそれに顔を蕩けさせる。
先に浬さんが舌を伸ばしてペニスを舐めた。負けじと那月君も顔を寄せ、二人でフェラをしてくれる。
そっと二人の頭を撫でてやると、嬉しそうに頬を弛めていた。
そんなネコの顔が撮れた後、スタッフさんの丸サインが出る。射精してもいいよの合図だ。浬さんもそのサインが見えたのか、少しだけ動きが激しくなった。
「っ、あー、出る……っ」
直前で口を離させて、二人の顔に精液を掛ける。
嬉しそうに受け止めた彼らは、顔にかかったそれを指ですくい舐めとっていた。
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ベッドに移動して寝かされた俺の体を猫の如く舐めてくる那月君。
引き寄せてキスをすると目をとろんとさせて、俺の上に重なった。
浬さんはそんな那月君のお尻に触り、ぐにぐに揉んだ後、自分の指を咥えて唾液で濡らし、後孔に触れて指を挿入した。
「っあ!」
小さく跳ねた那月君を抑えて、浬さんが性急に中を解していく。
すぐに前立腺を見つけてそこを重点的に攻めているようで、那月君はあうあう言いながら腰を震わせる。
「あっ、だめ、あぁ、いく、お尻でイっちゃう……っ」
背中をグッと反らした彼。クパクパと開閉しているであろうそこをカメラがしっかりと撮影している。
那月君をベッドに寝かせると、今度は浬さんが俺に抱きついてきた。
「ねえ、俺のお口おまんこも使って……?」
そしてこのセリフである。
四つ這いにさせ、勃起しているペニスを口の前に持っていくと、何の躊躇いもなくそれを咥える彼。
近くで羨ましそうな表情で見ている那月君だけれど、実際されるのは嫌だろうなと思う。だってこれ、慣れるまでは死ぬほど苦しい。
現に何度もこれをしている浬さんも、喉の奥を開く時は苦しそうな表情を見せる。
けれどこれは仕事で、撮影なので、台本に沿わなくてはならない。
「喉もっと開けるだろ」
「っ、ぐ、ご、おぉ……っ!」
ごめん!と思いながら浬さんの後頭部を両手を組んで押さえる。反射的に逃げようとした彼を押さえつけて、その状態で律動した。
「ぶっ、ぉお、ぐぅっ、ご、っ、ぉ、おぁ……っ!」
太腿を三回叩かれる。これはずっと前から決めている合図で、呼吸の限界を伝えている。
手を離してやれば、両手をベッドについてゲホゲホ噎せている。
生理的な涙と鼻水で顔は汚れているけれど、それでも笑ってもう一度咥えだした彼に、プロを感じざるを得ない。
驚いているのか、脅えているのか、固まっている那月君をカメラに映らないところで呼んで、浬さんの後ろに位置を取らせる。
そうすれば彼はする事を思い出したのか、慌てて唾液で指を濡らし、四つ這いの浬さんの後孔に指を突き立てた。
「っうぐぅ……っ!」
浬さんの顔から少し余裕が無くなる。
指示が出てもう一度、浬さんの頭を抑えて喉奥を犯す。何度も何度も締め付けられて、その度に出しそうになるのを堪え、太腿をタップされて離す。
それでもベッドに倒れこまない浬さんは、台本通り動いて那月君を押し倒し足を開かせた。
「っえ、ぁ、うっ、あぁぁ……っ!」
「ね、挿れるよ、いいでしょっ?」
演技で興奮しきった浬さんのペニスが那月君に挿入されていく。
奥まで入ると少しして律動が始まって、二人でイチャイチャしているのを、ムッとした表情で眺めたあと、二人にそっと近づき濡れたペニスを浬さんに勢いよく挿入した。
「っ、あぁぁっ!!」
「はぁー……っ、二人だけで楽しむなよ」
「あっ、ぁ、や、千暁っ、すご、ぉ、あ、あっ!」
俺が動けば那月君にまで刺激がいって、二人はアンアン泣いている。
「あっ、あ、イクっ、イクっ!」
「っんぁ、俺も、イッちゃうっ……!」
二人が大きく背中を反らす。
浬さんはメスイキして那月君は射精し、お腹を汚していた。
俺はと言うと浬さんの中で射精して、ゆっくりペニスを抜きそこから零れさせる。
クパクパしているそこが撮られると、そこで撮影は終了した。
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「千暁、千暁ぃ……!」
「え、何、どうしたの」
カメラが止まってすぐ、那月君からペニスを抜いた浬さんは俺に抱きついてきた。
普段はそんなことをしないのに。
「喉、イガイガして辛い……」
「あっ……あ、ごめんなさい。すぐ水貰ってくる。那月君、那月君は大丈夫?」
「ぉ……」
「ちょっと千暁、まだ触らないであげて」
「あ……スマセ」
すぐに水を貰って浬さんに渡す。
いつもならすぐ受け取ってごくごく飲むのに、今日はへなへなと俺に撓垂れ掛かる。
「飲ませて」
「……どうした今日は」
「いいからぁ」
「はいはい」
ペットボトルの口を開けて、飲み口を口元に持っていこうとすると「ちーがーうー!」と言われ、仕方なく口に含みキスをして飲ませると、ニマニマ笑っていた。
「はい、終わり。」
「あー!」
「……大人気ないよ、浬さん。」
「……けち」
浬さんから離れて、まだ寝転んだままの那月君に近づき声を掛ける。
「大丈夫?」
「ん、はい……」
「起きれそう?無理なら運ぶよ」
「ぁ……大丈夫です」
そっと腕を引いて体を起こさせる。
立ち上がった彼にバスローブを渡すと少し照れながらそれを着て、シャワールームに行った。
「浬さんもシャワー浴びに行きましょ」
「……ムカつく」
「ムカつくって、あんたねぇ……」
「俺、千暁の彼氏なのにぃっ!」
そう言って一人でシャワールームに行ってしまった浬さん。
俺は困ってしまって、ワンワン言いたかったけれど、俺を見る周りの目があったので、「スマセン」と謝って控え室の方に戻った。
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