11 / 11
第11話
あんまり輪姦モノやレイプものは好きじゃない。
俺はどちらかと言うと相手の子に優しくしたい。
そしてそんな俺の姿を求めるファンは圧倒的に多い。
「ん、千暁君、僕、我慢できないよ」
今日のお相手は同い歳の紡君。
猫目でぷっくりした唇がセクシーな男の子。
ファンも多くて人気な男優さん。
そんな彼と今日は男子高校生という結構キツい設定での撮影。攻めの俺が先輩で、受けの紡君が後輩役。
付き合っている二人が放課後の空き教室で隠れてエッチをする。
ふにっと唇が重ねられて、スイッチが入ったかのように俺も応える。
ネクタイを解いてから、カーディガンとシャツのボタンを解く。
キスを繰り返しながら、色素の薄い乳首をキュッと摘んだ。
紡君は学校ということもあって、控え目なだけど感じている甘い声を出す。
薄いお腹を撫でて、下ろした手でベルトを外し前を寛げてやると、ピョイと出てきたそれ。
カメラがそれを写してから、そっと触れると彼は初々しく見えるようにわざと腰を引かせて熱い息を吐く。
「ぁ、先輩、腰、抜けそ……っ」
「ここ座って」
「んっ、ぁ、はぁ、はぁ……」
机に座らせてペニスを扱く。
少ししてから台本通り元気になったそれを咥えた。
顔を赤くして咥えるのをやめさせようと俺の頭を押してくる彼。
これが演技だからすごい。彼はいつも監督やファンが望む通りの姿でそこにいる。
「ぁっ、ゃ、恥ずかしいっ」
「足閉じないで」
「んっ、ぅ、ダメダメ、すぐイくから、やだ、離して……!」
そう言われてからも暫く、フェラをしていると、グッと髪を掴まれた。
「はぁっ、ぅ、イクイク、イク……っ」
『イク』を三回。それは今日の合言葉で、聞こえてから口を離すと、紡君は勢いよく射精する。
教室の床に精液が飛んで、くったりと脱力した彼はそのまま机に倒れ込む。
下履を完全に脱がせることなく、膝辺りまでずらしてから、紡君の白い足を持ち上げる。
その体勢にすれば見えた後孔に顔を近づけて、チロっとそこを舐めて濡らす。
紡君は大袈裟なほど震えて「やだ、汚いからっ」と可愛らしく言う。
構わず中を濡らして痛くないように唾液を送り、カメラに映らないところで指にローションを着けて、顔を上げてからそこに指を埋める。
「っう、く……っん!」
「痛くない?」
「っ、ぃたくない……ぁ、んっ、そこ、そこ好き……っ」
「これ?」
「あぁっ!」
前立腺を触ると、彼の背中が反れた。
ペニスが反応しているのが可愛い。
ぐちゅぐちゅ、中が柔らかくなってきた。
「ぁ、はぁ、はぁっ、ぁ、イク、イクッ、イク!」
ガクガク震えた紡君。
中で達したのが分かって指を抜き、そっとキスをする。
すかさず紡君の腕が首に回されて、カメラが離れると耳元で彼が「今日感じすぎるから奥は止めて」とマイクに拾われないよう小さな声で言われた。
『わかった』の意味を込めて触れるだけのキスをして体を離す。
うっとりと蕩けている彼を映すカメラに隠れてコンドームを着け、紡君を机から降ろす。
机に手をつかせて後ろから彼を抱きしめた。
「挿れるよ」
「ぁ、あ、うん……っ」
後孔に先端をつけてゆっくりと腰を進める。
「はぁっ、ぁ、ぉ、っき……おっきい……っぁ、先輩、ゃ、すごい……っ」
肌と肌がピタッとくっつき、馴染むまで数秒待つ。
その間彼の項にキスをして繋いでいると、中がキュッと締め付けてきてもう動いても大丈夫だなと、律動を始めた。
奥は止めてと言われたから、結腸には当たらないように気を付けながら、でも高校生らしく無邪気に腰を振る。
『感じすぎる』と言っていたけれど、確かにいつもより声が出ているし、震えている気がする。
「あっ、ぁ、あーっ、いっ、く……っぅ、いく、いっちゃうっ!」
「っ!」
ギューッと強い締めつけに襲われる。
でもまだ監督からOKが出ていないし、台本でイッた後も動くように書いてあった。
本気で達してるところ申し訳ないけど、構わず律動する。
「うぁ、っ、ぁ、あぁっ……あ、やめ、んっ、ゃ、いってる、イッてるからっ、ぁ……っ!」
「んっ、はぁ、は……」
机を掴む彼。
ガタガタ机が音を立てる。
チラッと監督を見るとOKのサインが出て、ラストスパート、写生する直前までそのまま動き、そろそろ出そうというタイミングでペニスを抜いた。
途端床に座り込んだ彼。
ゴムを直ぐに外してそんな彼の蕩けた顔に向かって射精した。
ボーッとしてる彼の口元にペニスを持っていけば、それを舐めて綺麗にしてくれる。
髪を耳にかけてあげて、表情がよく見えるようにすると、紡君はカメラを見つめて、その後ちらっと俺を見た。
少しして体を離し、脱力してる彼を映して撮影は終了。
スタッフさんからタオルと水を貰い紡君に駆け寄る。
「紡君お疲れ様ぁ」
「……水飲ませて」
「うん」
紡君の口にペットボトルの飲み口を近付ける。
コクコク、水を飲んだ彼はタオルに包まりながら俺首に片腕を掛けてきて、彼を支えるように背中に腕を回す。
「シャワー連れてって」
「はーい」
そっと抱き上げてシャワー室に運ぶ。
甘えるように俺の肩に頬をくっ付けてくる。
これをナチュラルにするから可愛らしい。
浬さんもこういう甘えたしてくれたら嬉しいな。
「千暁君さ、浬さんと付き合ってるんだって?」
「ああ、うん。」
「何で浬さんなわけ?」
「えー、可愛いから?頼りになるし、尊敬してるし。」
着ていた服を脱がせてお湯を掛けてやる。
服を着たままで暑かったから、サッパリして気持ちいい。
「……浬さんより俺のが可愛いと思う」
「まあ、確かに?ツンデレって感じだし」
「つ、ツンデレ!?俺が!?」
「うん。今まさにそれを感じてるけど」
顔を赤くして口をはくはくと開閉させる彼。
撮影の時は甘くて柔らかくて穏やかな役をすることが多い彼だけど、本当はガチガチのツンデレだし、アナル舐められて恥ずかしがっていたけど、プライベートでは舐められるのが大好きな人。
割と痛いことも好きらしく、俺とは違って輪姦モノもレイプものも好んで引き受ける人。
「俺別にツンデレじゃないし!」
「ツンデレですぅ。ほら早く洗いなよ。洗ってほしいの?」
「洗えるし!出てって!」
「あはは」
プリプリ怒ってる彼を置いてシャワー室を出る。
別のシャワー室に入って髪と体を洗ったあと、服を着替えて、スタッフさん達が片付けをしている傍らで髪を乾かす。
支度を終え、現場を出ようとしたタイミングで紡君がシャワー室から出てきて、俺をキッと睨んだ。
「あー、お疲れ様です!紡君もまたね!」
「お疲れ様!!」
投槍のようなお疲れ様を言われ、ケラケラ笑いながら現場を出た。
■
「ちょっと千暁ぃっ!!」
「え、何、怖。お邪魔します」
ある日の仕事終わり。
浬さんの家に泊まる予定で彼の家にお邪魔した。
玄関に入った途端に飛びついてこられて慌てて支える。
「紡っているじゃん!この前一緒に仕事したんでしょ!?」
「あ、はい。男子高校生役しました。先輩後輩の設定で」
「その辺はどうでもいい!俺今日たまたま紡に会って!宣戦布告されたんですが!?」
「……意味がわからん」
「俺もわからん!」
浬さんを抱っこしたままリビングに移動し、ソファに座る。
怒ってるらしい彼に何を言うべきか悩んでいると、突然ブチュッとキスをされて目を見開く。
「俺とも男子高校生になりきってセックスしよ」
「えー、素がいい。普通に浬さんとシたい」
「……いつもの俺とシたい?」
「うん。何の演技もしてないのがいい」
素直に言えば浬さんはニコニコと笑顔になって、雰囲気も何も無く服を大胆に脱ぎ始めた。
「待って待って待って!俺先に手洗いたい!」
「じゃあ俺と一緒に風呂入ろ?」
「あ、それいいな。」
「俺が洗ってあげるね。体で!」
「エッチなやつだあ!」
ウキウキワクワク、二人でお風呂に向かって、浬さんに服を脱がしてもらう。
それから何度かキスをして、浴室でボディーソープを自分の胸に付けた彼は、俺の背中にピタリとくっついて体で体を洗われる。
「千暁っていつ筋トレしてるの?」
「空いた時間にしてますよ。」
「そうなんだ。その割にはムキムキ」
「浬さんを抱っこしなきゃいけないんで」
「俺だけじゃないでしょ。そういうオーダー多いんじゃない?」
「たしかに最近多いな……」
甘い雰囲気のビデオを撮る時は特に。
相手の子を抱っこしたり、駅弁したり。
「落としちゃ相手に悪いし撮影も止まるんで、そうならないように鍛えないとなぁとは思ってますけど……」
「期待に応える千暁は偉いねぇ」
「あ、ちょ……」
「撮影終わりのちんちんも綺麗にしようね」
「ちゃんと洗ったし……」
後ろから掴まれたそれが泡に包まれる。
撮影終わりももちろん洗った。
それは浬さんもわかっているだろうけど、プレイの一環としてか楽しみたい様子。
「今日俺も撮影あったんだけど不完全燃焼でさぁ、これは千暁に何も出なくなるまでやってもらうしかないと思って。」
「明日の撮影無いの?」
「明日は休み」
前に回ってきた彼が何度目かのキスをしてきて、甘えるように抱きついてくる。
膝の上に乗ってきた彼が俺の腹に勃起したそれを押し付けてきて、我慢できなくなったのかな?と泡を流してから浬さんのおしりを掴む。
「撮影したから解さなくていいよ。そのまま挿れて」
「えー、前戯も楽しみたいのに」
「もう焦れったくて堪んないの」
指を挿れてみると、確かに柔らかい。
余裕で三本入って、中はキュウキュウ締め付けてくる。
「っねえ、早く……!」
「ごめんごめん」
浬さんのお陰で俺の息子も元気。
それを柔らかい後孔に宛てがうと、簡単に飲み込んでいく。
「ぅ、あ、あ……きた、ぁっ!」
「あっつ」
奥の壁に先端がトンと当たった。
浬さんがビクッと大きく体を震わせて、中がきつく締まる。おかげでやってきた射精感を奥歯を噛んで堪える。
浬さんは俺の肩に頬を置いて荒い呼吸を続けていた。
「挿れただけでイった?」
「っん、」
「かーわいい」
「はぁ、ぁ、ン……ッ!きも、ち……っ」
見えている首筋に唇を落として、浬さんの呼吸が落ち着くのを待つ。
少しして顔を上げた彼は「動くね」と言って腰を上げた。
「っ、はぁ、は……」
「浬さん、気持ちいい」
「ぁ、んっ、はぁっ、ぁ、千暁ぃ……っ」
少しもどかしそうな顔で名前を呼ぶ彼。
もっと奥に欲しいのか、強い力でめちゃくちゃにされたいのか分からないけれど、じっと俺を見る目は『もっと欲しい』と言っていて。
「立って」
「んぇ……?」
「バック」
「え、本気じゃん……」
浬さんを立たせ、壁に手を着かせる。
後ろから細い腰を掴んで小さな穴に熱を宛がえば、自ら腰を突き出してくる彼が愛しい。
難無く挿入した後、中でゆっくり円を書き、それから奥の壁にぐーっと圧をかける。
「っあ、あぁ……っぁ、や、それ、す、すぐに、イっちゃう……っ」
「いいよ」
「ひっ、ぃ、だ、だめ、だめだめっ!」
一度腰を離して、また奥を潰すように押し付ける。
激しくないその動きを何度か繰り返せば、浬さんは足をガクガク震わせて静かに絶頂した。
構わず続けていると、首を横に振り始める。
「ち、あきぃ、漏れ、ちゃう……おしっこ、ぁ、も、漏れるぅ……っ」
「お風呂だし気にせずどうぞ」
「ぁ、や、やだっ、ちあき」
「チンチン持っててあげよっか?」
「〜〜っ!」
浬さんが突然ガクッと頭を下げた。
足元が温かくなっていく。
「っ、も、漏らし、ちゃった」
「うん。上手だね」
「ん……っ、ぁ、おしっこ、気持ちいい……」
チョロチョロ流れるそれがおさまってからシャワーで足元を流す。
浬さんは恥ずかしさで耳を真っ赤に染めていた。
俯く彼を強く抱き締めて「浬さん大好き」と言えば、「何急に」とクスクス笑う。
「俺も千暁が好きだよ」
「……どれくらい?」
「えー?千暁が俺を好きなのと同じくらい」
「俺の事大好きじゃん!!」
「あはは、お前は本当可愛いねぇ」
顔を上げて振り返った彼にキスをして、止めていた腰の動きを再開させる。
コツコツ奥を突けば、甘い声が浴室に響く。
「あーっ、ぁ、きもち、おく、あッ、ぉ……っ」
「んー、奥入るよ」
「っ、ま、って」
「ぐーって力んで」
「は、はぁっ、ぁ、……っあ!」
浬さんがくっと力を入れる。
途端すぐに先端が結腸を潜って、きつい締めつけに襲われる。
彼は苦しさと気持ちよさの混ざった声を出して、今にも倒れそうになっていた。
「動くよ」
「うぅっ、ぁ、あ、あっ、あっ!」
彼を抱きしめたまま後ろからガンガン律動していると、間も無く彼は声も出せずに絶頂して体から力が抜けたのか床に倒れ込む。
その拍子にずるっとペニスが抜け、頭を打たないように手でカバーしながら一緒にしゃがみ込んだ。
「はぁ……はぁ……ん、ちあきぃ、ベッド……」
「うん」
「俺の中ぁ……ぐちゃぐちゃにして……」
そっと抱き上げて風呂場を出る。
バスローブを羽織らせてベッドに運び、押し倒してキスをする。
彼の足を抱え、またそこにペニスを埋める。
トロトロの中に包まれて気持ちいい。
「はぁ……」
「ぁ、う、きたぁ……」
「浬さんの中、気持ちよすぎ」
「んふ、ほんとぉ……?んあっ!」
結腸を難なく抜けて奥まで嵌める。
ガクガク震える彼はまた達しているようで、目を見開いて背中を反らす。
「あ、あー、やばい、もう……っん、ぁ、ち、あきぃっ!」
俺の名前を呼んだ後、大きく痙攣してそのすぐ直後脱力した彼。
顔を見ると白目を向いて失神してしまっている。
ペチペチ頬を叩きながら腰を動かし彼の名前を呼ぶ。
数秒すると目を覚ました彼は唇を細かく震わせて「信じられない」と口にした。
「信じられないってなにが?」
「お、俺、プロなのに、本気で意識飛んだ……」
「俺もプロだからなあ」
腰をガチっと掴む。
体を一瞬固くした浬さんは、覚悟を決めたのか力を抜いて「好きにして」と一言落とす。
「いいの?」
「ぐちゃぐちゃにしてって言ったのは俺だから」
「……でも本気で辛くなったら教えてね」
そう言って大きく腰を引き、優しく奥まで埋める。
何度も何度もそれを繰り返した後、ストロークを短くして中を攻めていく。
「ひっ、ぃ、あ、いく、イクイクイクッ!」
彼が達しても止めずにガツガツと続けていると、また背中を反らして今度は潮を吹く。
「ぁ、あっ、あーっ!ぁ、ぉ、む、むり、ちあき、千暁っ、死んじゃう……っ」
「じゃあ最後、俺もイかせて」
「うぅぅ〜っ!」
浬さんは泣きながら俺を受け入れて、最後の最後大きな絶頂に飲まれまた意識を飛ばした。
そんな彼の中にビュクビュクと射精する。
「気持ちいい……」
ペニスを抜き、代わりに指を入れて中から精液を掻き出す。
奥で出したからかあんまり出てきてくれない。
ちょっといきんでもらった方が出るかも。
指を抜いて彼を起こそうとしたけれど、眠気に勝てずに隣に倒れ込む。
明日腹下しちゃうかな。
可哀想だからやってあげないといけないのに。
「んー……目開かない……」
浬さんを手繰り寄せて抱きしめ、目を閉じる。
火照った体は汗で少ししっとりしていた。
■
「信じられない!」
「それ昨日も聞いた気がする」
「俺は怒ってるんだよ!」
「ごめんなさい」
フルチンで仁王立ちする恋人。
俺も同じくフルチンでベッドに正座をしている。
「後始末しなきゃ辛いのわかってるだろ!起こしてよ!」
「だって……無茶させた自覚あったし……」
「じゃあせめて全部かき出してから寝ろよ!」
「あそこからフィストする勇気は俺にはなかったです」
「この馬鹿!」
「ごめんってぇ……」
翌朝、何の片付けもできていなかった俺に浬さんはプリプリ怒った。
散々抱いたのに立てているのは流石。
「次したら一週間俺の言いなりになってもらうから」
「え、一週間……?」
「うん。」
「エッチな要望だと嬉しいな」
「反省しろ!」
ペシッと頭を叩かれる。
イテテ、とこぼした後に彼の腰に腕を巻き付けて引き寄せる。
「言うこと聞くよ。でも今日は許して。今度からはちゃんと起こすから。何もせずに寝ちゃってごめんなさい」
「……」
「ダメ?許してくれない?」
「……許す」
ありがと、と伝えて手を離す。
頭をわしゃわしゃ撫でられて犬になった気分だ。
「あ、あと完全に忘れてたけど、紡と撮影するのは仕方ないけど那月君みたいに接するのは禁止だから!」
「はーい」
「プライベートセックスは無しだから!」
「わかってるよ」
「──わっ!」
浬さんをベッドに押し倒し、そっとキスをする。
「浬さんも、甘やかすのは俺だけでいてね」
「……もう」
呆れたのか、絆されたのか、俺の頬を撫でてきた彼は眉を八の字にして口元には緩く笑みが浮かんでいた。
ロード中
ロード中
ともだちにシェアしよう!