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ほろ酔いサイダー11
「そんなこと言って。本当はどうなんだ?」
「だからねぇよ!!」
宏介の言葉につい本気で怒鳴ってしまう。しかし、宏介以外はまだ俺が冗談で言っているのだと思っているようだ。気分を上げる音楽にそれに合わせた他の客、正直俺はそれらを壊したくないから勘違いされていたままで十分である。
しばらく宏介を掴んだままでいると、航含め他の人たちは俺たちから興味がなくなったようで再び話し出した。
「ごめんね、翔也」
手を合わせられながら真面目に答える宏介。ここまで言われてしまうと、これ以上怒鳴る気にはならない。
俺はゆっくりと手を離して元の位置に戻る。手持ち無沙汰になり、俺が頼んだアップルサイダーを一気に煽るが、思ったほど残っておらず少量で飲み干してしまった。
空になったボトルをテーブルに置くと、宏介も同時に飲み終わったようだった。
「次何か頼む?」
「お、おう」
「じゃあ向こう行こ」
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