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ほろ酔いサイダー17

 約束の日。俺は早く目覚めた上に約束の三十分前に到着していた。すでに始まっているようで、会場に向かう大勢の客がいた。  ここ最近こういったイベント事が人気である影響か、女性が多いように感じられる。男二人で行って浮かないか正直心配なところだ。  流れを待ち続けていると、人混みに紛れている宏介の姿を見つけた。俺の姿を見つけるなり、足早にこちらへと近付いてくる。 「おはよ。待たせたみたいだね」 「よっす。別に、俺が早く着いただけだから気にすんな」 「へぇー……。じゃ、行こっか」  先導されつつも彼の隣に並んで歩く。そういえば卒業してからなかなか忙しくて誰かとこうして出掛けることは本当に久々な気がする。今までだったら絶対に彼女でなければ嫌だったと思うが、同性の友達といるのもなかなか悪くない。 「あれからビール飲んだ?」 「いや。一人だとあんまり飲む気分にならないし、そもそも仕事忙しいからそもそも酒を飲んでねぇ」

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